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1.8点(レビュー数:5人)

作者遊人

巻数20巻 (完結)

連載誌週刊ヤングサンデー:1995年~ / 小学館

更新時刻 2009-11-25 06:30:44

あらすじ 大学受験を翌日に控え上京した受験生・因幡冬馬。しかし突如現れた謎の女子高生・麗にペースを乱され、全ての大学に落ちてしまう。行きがかり上、憧れの人・美咲子に慶應大に受かったと嘘をついてしまった冬馬。予備校生と大学生、そして麗と美咲子…、冬馬の二重生活が始まった!

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この漫画のレビュー

3点 ほげさん

大学入試という、今時の若者なら誰しも通る分岐点を巡っての恋愛物語。よく比較される通り、江川達也の漫画『東京大学物語』の遊人版といってもいい内容である。遊人版というのは、要はポルノ化された『東京大学物語』ということ。『東大〜』も、ほとんどポルノに過ぎないシーンも多いが、遊人版『東大〜』は、それに輪をかけてポルノグラフィーと化している。いわば、AVやポルノ映画などの、主人公視点のセックスが描かれているということ。そのために、『東大〜』に比べると、ポルノ度は高いといえる。

具体的に言えば、主人公の都合のよい具合にセックスが描かれる。麗(うらら)という特定の恋人がいながら、他の女性とセックスに耽ることができる。そんなことをしても、麗と主人公は、別れないし、主人公が浮気をしていても、麗は許してしまうというもの。主人公のために性的に体を張ってくれる麗は、AV女優さながら、主人公にとって都合の良い女性だ。

『東大』のヒロイン・遥も、主人公にとって都合の良い女性ではあるが、最後の方までヴァージンを守り通し、AV女優のようには主人公の前で振舞わないという点が、違っている。まあ、どちらの作品にしても、女性が読めばばかばかしくなるような固定化された女性像であることには変わりない。どちらにしても、主人公(男)のなぐさみものでしかないヒロインは、悲しい描かれ方をしている。

この遊人版『東大〜』は、主人公の都合の良いように、女性たちとの性交渉が描かれ、麗とはなんとかうまくいくような展開が続く。『東大』における、主人公・村上直樹の妄想による独白などは特筆すべき演出で、その点においては私は『東大〜』を評価できるのだが、この『桜通信』は、どうにもAV的な物語の展開が気に入らなかった。必要以上にヌードを披露する女性たちには、あまりエロスを感じなかった。別に私は女性の肩を持つ訳じゃないが、もう少し固定化された像から抜け出る術を漫画家は考えてもらいたいものだ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-09-20 23:59:30] [修正:2005-09-20 23:59:30]

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