電影少女のレビュー
8点 フィロさん
洋太を応援するためビデオから出てきたビデオガールのあい、洋太が片想いする少女もえみ、もえみが好きな貴志、洋太と付き合う後輩伸子。洋太とあいを中心に、そんな人々の織り成す恋愛模様です。
ビデオって今思うと年代を感じますね。
恋愛してはいけない、というビデオガールの掟から来る、後半のあいの苦しみや孤独が切ない。洋太とあいの純愛も、いつも自分を助けてくれた洋太の格好よさにやっと気づいたもえみも、自分の元を去ってからもえみを好きだったことに気づいた貴志も、みんな人間らしくて、不器用です。
相手を思うゆえに断りきれない弱さ、あるときには気づけない存在の大きさ、気づいてから取り戻せない人の心。こんなに真剣に恋と向き合っている漫画は、少女漫画でも少ないような気さえしてしまいます。
あいが服を見つけるシーンや雨の中洋太がもえみを助けに行くシーンがなぜか強く印象に残っています。
人って失ったり失いかけてから、やっとその大切さに気づくんだよね、そう思わせる切ない漫画。
最高のハッピーエンドだと思います。
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[投稿:2017-03-25 21:21:36] [修正:2017-03-25 21:21:36] [このレビューのURL]
8点 americanhimanさん
愛偏と恋偏という二つにわかれています。
私としては全15巻中後半の2巻しかない恋偏のほうが、気に入ってます。
桂先生は短いストーリーをかくのがとてもうまいと思いました。
恋愛に奥手な人なんかにちょうどいいのではないでしょうか?
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[投稿:2010-03-14 04:15:14] [修正:2010-03-14 04:15:14] [このレビューのURL]
8点 らんたんさん
恋愛に対して真摯な気持ちになれる作品。
半端な気持ちで人を好きになったりしてはいけないなーと、色々と考えさせられることが多い。
主人公は恋愛に対してネガティブというか思慮深いというか、悲観的に捕らえている部分があるが、その姿勢が共感できた。
ただ、エロ描写はいらなかったかな。当時のジャンプで求められていたのだろうとは思うけど、少し露骨です。
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[投稿:2010-01-05 21:08:18] [修正:2010-01-05 21:08:18] [このレビューのURL]
8点 リオ1980さん
単純にストーリーだけ追うと、
トレンディドラマのような展開なのですが、
ドラマだと、CGやなんやらで、安っぽく見えてしまいそうなところが、
漫画という、桂正和という、
圧倒的な画力の持ち主の世界観によって、
見事に表現されている。
胸がキュンとなる、もてない男のラブストーリーです。
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[投稿:2009-10-30 01:06:42] [修正:2009-10-30 01:06:42] [このレビューのURL]
8点 メカざわさん
恋愛漫画。絵は極上。
私は今までに様々な恋愛漫画を読んできましたが、本作品以上に悲劇的で切なくなるピュアな漫画はありませんでした。恋愛漫画において基本となる「キス」について、これほどに考えさせられる漫画は他に類をみないでしょう。
漫画のテーマ自体は、男のロマンを描いたちょっとえっちなラブコメなんだろうけど、実際に描かれたその奥底は現実世界では表現されることのない悲しいラブロマンスです。
子供の時に読んで、ただ少しえっちな漫画としか認識していない方はぜひとも大人になった今読んでいただきたい。この作品の深さが分かったらもう大人ですよ。
私は何十回もこの作品を読み返しましたが、二十歳を過ぎてからは読めなくなりました。読んでいて心苦しくなるのはこの作品だけです。さらに歳を重ね、恋愛に対する想いが枯渇する頃に、またこの作品を手に取り心を潤滑しようと思います。
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[投稿:2009-08-18 03:16:52] [修正:2009-08-18 03:16:52] [このレビューのURL]
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