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7点(レビュー数:2人)

作者アレックス・ロス

原作ポール・ディニ

巻数1巻 (完結)

連載誌海外作品:1998年~ / 小学館集英社プロダクション

更新時刻 2012-01-15 12:18:36

あらすじ その絶対的な説得力と他の追随を許さない技術力で米コミック界の頂点を極めた巨匠アレックス・ロスが描くスーパーヒーローたちの世界! 絵画に近いアートワークで通常のアメコミ作品よりも読みやすく、各キャラクターのオリジンストーリーが収録されている本書は「アメコミ入門書」といえます。 また本作は、未発表2作品のほか、現在まで入手困難だった『バットマン:ウォー・オン・クライム』、『スーパーマン:ピース・オン・アース』、『JLA:リバティ&ジャスティス』を再録したアレックス・ロス作品の決定版です。 これからアメコミを読もうと思う方や写実的なアートに関心のある方にお勧めな作品です!

備考 収録作品スーパーマン:ピース・オン・アースバットマン:ウォー・オン・クライムシャザム!:パワー・オブ・ホープワンダーウーマン:スピリット・オブ・トゥルースJLA:シークレット・オリジンズJAL:ジャスティス&リバティ

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DCスーパーヒーローズのレビュー

点数別:
1件~ 2件を表示/全2 件

8点 columbo87さん

今では表紙くらいしか描かなくなってしまったアレックス・ロスの美麗なアートが楽しめる作品集。コミックスというより絵本的,でもグラフィックノベルよりは対象年齢低めな感じ?よく定義は知りませんが。
クリスマスエピソードっぽいスーパーマンの物語から始まり,バットマン,ワンダーウーマン,キャプテンマーベル,それに地球狭しと飛び回るJLAの活躍が楽しめる。どのエピソードも基本的に人間との戦いというか,力では解決できない問題にヒーローが悪戦苦闘する様が描かれている。超常的な力を誇るヒーローたちの人間的内面に踏み込んだ作品。脚本のポール・ディニも流石で,それぞれわかりやすく説得力のあるストーリーになっている。
語り口が第三者的かつ一般人の視線に満ちているのがロス作品の特徴ではないか。ヒーローたちに向けられた愛情を自分自身の視線と重ね合わせることができ、コミックスの世界に自然に参加できるのが魅力だと思う。

2ページオリジンも収録されていて,様々なヒーローの人となりとか行動理念がわかるので入門編にオススメ。
その中でもキャプテンマーべルの話が良い。アレックス・ロスは本当にキャプテンマーべルがお気に入りなんだなーとか思う。日本ではあまり馴染みのないキャラクターだが,子供の優しさや人間性を保ったままスーパーパワーを振るうヒーロー像がとても魅力的に描けている。
最後にあるイラストも心和む。クリスマスパーティーをするJLAの面々を窓の外からうらやましそうに眺めるバットマン,君も来いよと手招きするスーパーマン,という構図が特に好き。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-03-08 14:03:29] [修正:2012-06-08 11:16:34] [このレビューのURL]

6点 booさん

 DCスーパーヒーローズはアレックス・ロスとポール・ディニに手がけられた作品が一つに集められたもの。スーパーマン、バットマン、ワンダーウーマン、キャプテン・マーベルの4人のヒーローそれぞれの中編に加え、DCの主だったヒーローのオリジンを描く「JLA:シークレット・オリジンズ」、JLAの未知のウイルスへの奮闘を描く「JLA:リバティ・アンド・ジャスティス」が収録されている。

 日本で初邦訳のものはワンダーウーマンとキャプテン・マーベルのものだけで、他はJIVEなどで個別に作品が刊行済み。しかし絶版によってとんでもないプレ値になっていたので、それらを持っていない私にとってはこの値段でさらに合本となると、まあありがたいことです。
 この調子で小プロにはバットマン:ブラック&ホワイトやマーヴルズあたりを再刊してもらえると、小プロのアメコミ邦訳中断期前の作品は大体揃うはず。ぜひぜひお願いしたい所。

 まず目を惹くのはやはりアレックス・ロスのアート。キングダム・カムをまだ読んでいない私はこれがロス初体験だったのだけれど、アメコミ界最高のペイント絵師の名に違わずすごい。特に力を入れている絵なんて本当に映画かと見紛うほど。巻末で解説されているように、わざわざモデルを使って描いているそうでとんでもないです。
 ただ写実という点で頂点に立つ絵師だろうなと思った一方、ロスの絵を見ると漫画的な絵が恋しくなっちゃうのも正直な所。実はあまり好みではなかったりするんですが、すごさは認めるしかないよなぁ。

 内容面では何というか、味わいがすごく似ている作品が多い。どのヒーローも勝ち得ないものに立ち向かい、苦悩する。そして彼らはみんなあくまで“人間”なのだ。特にスーパーマンやワンダーウーマンの話は古いワインを新しい皮袋にじゃないけれど、やっていることは結局GL/GAと変わらない。
 似たテーマを扱っているからこその作品集なのだろうけど、正直色んな意味で相互が似ているし、新鮮味はあまりない気がする。キャプテン・マーベルやバットマンの話はわりと好きです。

 JLA:リバティ・アンド・ジャスティスに関しては、これまでJLA自体を見たことがなかったので、かなり新鮮に楽しんだ。特にジョン・ジョンズとか、DKRの時なんて特に謎に思っていたので助かります。
 でも特筆してこれ!っというのがあるかというとあまりなくて、単純にヒーロー同士の共演を楽しむ部分が強かったりする。これも“人間”を強く意識しているのは同様だけれども。

 テイストの近いDC作品やシークレット・オリジンズが収録されているというのもあって、DCを知るにはわりと良いんじゃないかと。これが典型かというと、多分そんなことはないけれど、どのヒーローがどんな感じかというのはそれなりに理解できる。
 そういう意味ですごい傑作というわけではないけれど、やはりDC好きなら必読の作品。DCキャラクター大辞典と併せてDC入門におすすめです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-01-15 12:21:26] [修正:2012-01-15 12:21:26] [このレビューのURL]


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