「ganngann」さんのページ

総レビュー数: 12レビュー(全て表示) 最終投稿: 2005年11月06日

7点 RAVE

四天王とか、魔法の道具とか、みんなが好きそうなRPGな要素を盛り込みまくった作品。
週間少年誌でなぜか長続きしないファンタジー系で長く続いた稀有な事例でもありますね。
一種浅はかであるけれど、面白いかというと普通に面白いと思います。
絵も見やすいし、多数いるキャラクターの心情の描写とかはかなり丁寧、複線もきっちり消化、魔法道具のトリック戦もしっかりかけていると思う。

問題はやはり既存のファンタジーの類型的過ぎる部分。
中でもラスボスの面白みのなさが残念だ。

既存作ワンピースのパクりと見られるのが嫌われどころだけどこれは見てみると気にするほどではありませんでした。
点数は同情点も含めての7点です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-11-06 01:32:38] [修正:2005-11-06 01:32:38] [このレビューのURL]

あの時をやり直せたら・・・
人生の黄昏差し掛かり、サラリーマンの底辺として全てが冴えない主人公。
かつての輝ける過去を思う鬱々とした日々は、突如変転する
時を遡り、数奇が導く二度目の「昭和」。
「リプレイヤー」として主人公はもう一度人生をやり直すこととなる。

この未来を知る主人公。
かつての辛酸ゆえに、社会の理不尽に憤り、他者のより大きな幸福のために世界のスケールを広げてゆく。
「未来」を変え、ただの凡人が世界的人物に変貌するさまは正に圧巻の展開。
過去個人レベルのタイムスリップものは数多くありえたが、この現実世界を舞台にしたファンタジーはそれらを正々堂々超えてくれた。
昭和末期の誰もが知る歴史的事件をドラマに生かし、体験を共有しやすい作劇。
過去を変えるカタルシスのみでなく、過去の累積がリセットされる、せつなさも書く一歩進んだ構成。
このタイムスリップものとしての仕掛けが見事にはまっている。

そして人物力、画力ともに高く安定。
社会の底に生きる者たちの泥臭い人物描写。
何よりエネルギッシュでさわやかな主人公。
その筆致は確かな画力に、脂の乗った勢いをも併せ持ち、生のキャラクターたちを描ききった。

かつて黄金時代のジャンプでは、さほど目立たなかった作者だがここにきてまさかの怪作。
漫画読みとして語り継ぎたい一作。

ただ問題として一点、お話の構造が「代紋TAKE2」という既存の作品に近すぎる感を付随しておきます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-11-06 01:06:08] [修正:2005-11-06 01:06:08] [このレビューのURL]

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