「yam」さんのページ

総レビュー数: 2レビュー(全て表示) 最終投稿: 2006年07月24日

自分が恵まれていなければいないほど共感でき、
自分が恵まれていればいるほど共感できない、そんな作品。

一見ダメで情けないだけの主人公だが、たまに見せる熱い一面に、時に燃え、時に泣ける。
「アカギ」や「カイジ」も面白いが、これはこれで少し別の面白さがある。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-07-25 00:03:12] [修正:2006-07-25 00:03:12] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

ずっと現実に生きてきた男が、仮想現実を知り、仮想現実に救われるという、ある意味「逆電車男」とでも取れるような作品。

主人公のたくろーは、オンラインゲームの世界で、人工知能「月子に出会う。
途中いくらかの紆余曲折があるものの、たくろーは月子に惹かれ、最終的には現実の女性を捨て、仮想の存在である月子を選ぶ。
この「仮想現実の肯定」というテーマは評価が分かれる所で、「現実じゃないと意味がない」と考える人も多いだろう。
しかし、現実では救われない、たくろーのような人間なんて、どこにでも居る。(自分がまさにソレ)
そして現実で救われない人間を救うために、アンリアルのような仮想現実があるのではないだろうか。
最終巻の「俺の人生30年より、月子ちゃんと過ごした3ヶ月がずっと重いんだ!」というたくろーの言葉がそれを表している。
この場面では久々に思いっ切り泣かされた。

ただ、話の方向が分からなくなる場面もいくつかあったので、その点を考えて9点。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2006-07-24 23:51:53] [修正:2006-07-24 23:53:52] [このレビューのURL]

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