「鶴」さんのページ

総レビュー数: 7レビュー(全て表示) 最終投稿: 2014年09月27日


『1ページにときめく作品』

評価:田村由美の軌跡。成長の跡。

私が書きたいことはほとんど既に書かれているのですが、
いくつか私の言葉でも感想を失礼いたします。

こちらの作品ではいろんな形の『主従』が描かれています。
伊織と巴。
月子とシドニー。
静と海。
東条夫人と司。
教官と生徒である氷室と巴の関係もある種の『主従』と言うのであれば、
ほとんどの人物関係が主従、対立で説明できる作品でした。

そういう視点から言えばまとまりがある作品なのです。
しかし最近の田村由美作品に比べてストーリーのまとまりはありません。
終着点もぼんやりとした印象を受けます。

そんな中に田村由美のセンスや鋭い人間の描き方が
埋もれている作品です。

その一瞬にときめきを感じます。
その一瞬が、その後の田村由美作品に生きていきます。
その一瞬に、一見の価値はありました。


※田村由美の作品は『BASARA』→『シカゴ』→『巴がゆく!』→『7SEEDS』→『猫mix幻奇譚とらじ』の順番で手に取りました。

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[投稿:2014-10-13 22:15:13] [修正:2014-10-13 22:15:13] [このレビューのURL]