「shio40」さんのページ

総レビュー数: 6レビュー(全て表示) 最終投稿: 2015年01月19日

この漫画は全ての少年漫画の「教科書」と成るべき存在だと思います。自分は「少年漫画とは何か?」と聞かれたら迷わず「うしおととらを読め」と答えます。
この漫画には「少年漫画でしか出来ないこと」がこれでもかと書き殴られています。「巨悪を倒す」という単純明快なストーリー、どんな困難にもめげず自分の信念を貫き通す主人公、そんな主人公を「食う」というお題目で最後まで付き添い支える化け物、敵味方問わず個性豊かなキャラクター達、段々と解き明かされていく謎、全員が一同に介し闘う最終決戦、そして大団円へ・・・
これこそ正に少年漫画の在るべき姿であり、少年漫画が王道たる所以だと思います。人が紙屑のように死んでいく邪道な漫画、人気が出たら無理やり続けさせるような所謂引き伸ばし漫画等が増え続けている昨今、本当に少年いや子供のための漫画が作られているのかと甚だ疑問を感じてなりません。
こんなことはあまり言いたくはないのですが、この漫画は「ワンピース」よりも売れて然るべき存在だと思います。もっとメディアに露出して大衆の目に届かせるべきだと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-01-25 23:12:13] [修正:2015-01-25 23:12:13] [このレビューのURL]

9点 寄生獣

言わずもがなの名作です。内容の素晴らしさは自分が語るまでもなく、その圧倒的な高評価の数が全てを物語っています。感想も他のレビュワーの方々に散々既出されてるので、自分が語ることはほぼないです。
ただ一言言わせて貰うのなら、「時代を問わず、これからも読み継がれていくであろう作品」です。断言します、この作品を読んで得をすることはあっても損をすることは有りません。この作品を読んで何も感じないということは一切有り得ない、そんな風に思わせられる漫画なんてほぼないと言っても過言ではないはず。この作品の持つメッセージは、何年経とうが風化することは決してないです。
そんな寄生獣ですが、やはり時代性を考えると少しとっつきにくい箇所があるのは難点ですかね。そんなものは所詮はお飾りですが。
この作品が連載されたのは20年以上も前ということですが、100年、1000年、何年経っても読み継がれる作品である、「寄生獣」はそういう作品でいつまでもいて欲しいです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-01-24 01:25:37] [修正:2015-01-24 01:27:35] [このレビューのURL]

シグルイを描いた作者の代表作ということで、読み始めてみました。
1巻を読んだ感想は、正直言わせて貰うと、期待外れでした。シグルイのような残虐でシリアスな内容を期待していた自分にとっては、絵の上手さで魅せているだけの稚拙なギャグ漫画にしか見えませんでした。
しかし、2巻3巻と読み進めていくとその認識は大きな誤りであったと気づかされることになりました。登場人物の熱すぎる程のむき出しの精神にこちら側が引き気味になっていただけなのです。多分低評価を付けている方々もそういうことなのではないでしょうか。シグルイの時もそうですが、作者は登場人物を一人一人大事にしているのだと思います。
そしてその熱さを途切れさせることのないまま最終回、大団円へと上手くまとめあげたことに賞賛します。
ありふれた熱血ヒーローものに独自の美学を取り込み、他を寄せ付けない程のものへと昇華した大傑作、機会が有れば一度読んでみては。

追記
続編が蛇足にならないことを祈ります。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-01-19 23:52:41] [修正:2015-01-20 00:04:45] [このレビューのURL]

記念すべき最初のレビューですが、最初にレビューする作品はこの漫画に決めました。
それはなぜかというと、この漫画は自分の人生の教訓とするべき、切っても切り離すことの出来ない作品だと思ったからです。大層な言い方ですが、決して大袈裟では有りません。
この漫画はタイトルの指し示す通り、登場人物皆気でも狂ったかのようであり、そのまま死に向かって突き進んでいく・・・そんな感じの内容でしょうか。「死狂い」とはよく言ったものです。人の狂気、残虐な描写、あらゆる漫画の中でも1、2を争う表現力だと思います。
しかし、それでもなお、この漫画の魅力の半分にも満たされていません。この漫画の登場人物はただ狂っているだけではないのです。皆何かしらの目的を持っていて、それを追い求めた結果、狂わざるを得なかったのです。「信念」を持っているのです。だが、現実は非情であり、目的を達成出来ぬまま散る者、目的を達成しても大きな代償を支払った者もいました。「残酷無惨」この言葉がそれを如実に表しています。
この作品は江戸時代を舞台としていますが、現代を舞台としたらどうでしょうか。今も昔も根本的なことは何も変わっていないことがよく分かります。
自分はこの作品から「生きる」ということを学びました。「死」の無意味さを教えられていかに生きることがどんなに大事なのかを知りました。生きなければ何も成せない、誰かに認められることも出来ない、だから今を精一杯生きようと思います。
自分の作った物がこんな大傑作に昇華されて、南條範夫氏もさぞお喜びになっていることでしょう。

最後に、何故9点かというと、まだ回収されていないエピソードが多々残っているからです。


ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-01-19 21:40:19] [修正:2015-01-19 21:40:19] [このレビューのURL]