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7.5点(レビュー数:61人)

作者山口貴由

原作南條範夫

巻数15巻 (完結)

連載誌チャンピオンRED:2003年~ / 秋田書店

更新時刻 2011-01-12 13:15:57

あらすじ 江戸時代初頭、天下の法に反して駿河城内で挙行された真剣御前試合で対峙したのは、幾多の因果の果てに対峙する片腕の若武者と盲目の天才剣士、この二人の対決を描いた話。

備考 小説「駿河城御前試合」を漫画化した物。

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シグルイのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全61 件

8点 フィロさん

[ネタバレあり]

原作は「駿河城御前試合」です。
御前試合で、真剣で源之助と伊良子が斬り合い、試合のシーンから過去のシーンへと繋がる形で話が展開してゆきます。


絵は上手いですが癖があります、山口貴由の絵に慣れている人なら大丈夫かと思います。残酷なシーンが多く内臓が出てきますし、登場人物のほとんどが狂っています。
斬り合いを楽しむ試合を開いた徳川忠長(実在した歴史上の人物)、虎眼流の師匠の虎眼を初めとして超絶にイカれてるキャラばかりですね。
ある種のホラーのように、おどろおどろしさが味になっています。癖になります。

源之助も最終的には、その封建社会の闇を拒むことはできませんでした。武士道の孕む狂気を書いた傑作だと思います。

後味が悪いのが嫌ですが、だからこそテーマ性を貫けた傑作だと思うので8点にします。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-03-25 22:15:08] [修正:2019-01-01 23:24:25] [このレビューのURL]

7点 朔太さん

しっかりと集中して15巻を読みふけってしまいました。
強烈、壮絶な怨念や執念、復讐といった言葉が残思念として残ります。
画は必ずしも上手ではないですが、思念を表現する手法は卓越した
ものがあって、圧倒されます。
残酷、残虐の極みと批評される向きもありますが、画が上手く
ないせいなのか、私はそれほどでもないと思いました。

シグルイの意味は、「死狂い」にかけてあって、死と隣り合わせの
人たちの生きざまのようですね。
まさに、死と隣り合わせの世界が存分に表現できていました。
初めての世界感で堪能致しました。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-08-23 18:25:23] [修正:2017-08-23 18:25:23] [このレビューのURL]

2点 Scroogeさん

短編の時代劇小説を元にして、別の作品や何やかやを足しこんで長編漫画にしたてた。

読んで全く楽しくない。
可愛いさ、カッコよさなど漫画が読者に提供する要素を一切拒否している。
それでいて劇画のように戦う理由や男のロマンがあるでもない。

登場人物たちはみな剣の達人だが、彼らの戦う理由に共感するのが難しい。
ある者は私欲のために人を斬る。ある者は執念で、ある者はそういうモノだからと覚悟して人を斬る。
それはキレイ事を排除したリアルなのかもしれないが、現代日本の私からはすごく異質で不気味に思った。

物語同様に勝負の表現もリアルに陰惨。
技の冴えがどうのと言ったところで、鉄の刀を人体に叩きつければ結果はおぞましいに決まっている。
それは確かにそうだが、強調すればするほど続きを読むのが億劫になる。
どうせこの先も楽しくないのだろうなという確信がいや増す。

手抜きは一切なく制作に大変な労力をかけた力作なのはよくわかる。
だが、どうしても好きになれないので2点。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-03-01 03:21:19] [修正:2015-03-01 03:21:19] [このレビューのURL]

5点 デビルチョコさん

強烈な印象を残す作品。
それは格闘シーンの迫力や、読んでいて痛みが伝わってくる描写に圧倒されたから。

しかしまた読みたいとか、面白いとは感じませんでした。。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-02-19 07:21:53] [修正:2015-02-19 07:21:53] [このレビューのURL]

9点 shio40さん

記念すべき最初のレビューですが、最初にレビューする作品はこの漫画に決めました。
それはなぜかというと、この漫画は自分の人生の教訓とするべき、切っても切り離すことの出来ない作品だと思ったからです。大層な言い方ですが、決して大袈裟では有りません。
この漫画はタイトルの指し示す通り、登場人物皆気でも狂ったかのようであり、そのまま死に向かって突き進んでいく・・・そんな感じの内容でしょうか。「死狂い」とはよく言ったものです。人の狂気、残虐な描写、あらゆる漫画の中でも1、2を争う表現力だと思います。
しかし、それでもなお、この漫画の魅力の半分にも満たされていません。この漫画の登場人物はただ狂っているだけではないのです。皆何かしらの目的を持っていて、それを追い求めた結果、狂わざるを得なかったのです。「信念」を持っているのです。だが、現実は非情であり、目的を達成出来ぬまま散る者、目的を達成しても大きな代償を支払った者もいました。「残酷無惨」この言葉がそれを如実に表しています。
この作品は江戸時代を舞台としていますが、現代を舞台としたらどうでしょうか。今も昔も根本的なことは何も変わっていないことがよく分かります。
自分はこの作品から「生きる」ということを学びました。「死」の無意味さを教えられていかに生きることがどんなに大事なのかを知りました。生きなければ何も成せない、誰かに認められることも出来ない、だから今を精一杯生きようと思います。
自分の作った物がこんな大傑作に昇華されて、南條範夫氏もさぞお喜びになっていることでしょう。

最後に、何故9点かというと、まだ回収されていないエピソードが多々残っているからです。


ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-01-19 21:40:19] [修正:2015-01-19 21:40:19] [このレビューのURL]

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