狂四郎2030のレビュー
7点 Scroogeさん
2030年の社会を舞台に狂四郎とユリカが結ばれるまでを描くエログロバトル漫画。
作品全体のテーマは、恋人のためならどんな辛いことも乗り越える、ということ。
2030年はとても過酷な世界で狂四郎とユリカは次々と苦難に遭遇する。
2013年の私から見ると、とても耐えられないような試練を2人は
知恵・力・勇気・意志で受け止めていくのが感動的。
作品の工夫は舞台の設定にある。とにかく過酷。
作中の2030年は道徳やイデオロギーなどの建前が無効で、
誰しもが自分の欲望のために行動するのが当たり前の社会になっている。
そこには善悪はなく、切羽詰った事情が露骨に表れている。
狂四郎とユリカの愛も欲望のひとつでしかなく、2人は互いのために罪を犯し続ける。
生きることが苦しく、生きる意味である愛も苦しい。
苦しさを紛らわすために下ネタとエロシーンが頻繁に挿入される。
これで笑うこともエッチな気分になることもないが、ともかく息苦しさの緩和には役立っている。
この作品は徳弘正也の個性が良い形で現れている。
エログロナンセンス、愛、シビアな人間観。
よくぞここまで掘り下げて描ききってくれたと思う。
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[投稿:2013-06-08 14:27:12] [修正:2013-06-08 14:27:12] [このレビューのURL]
6点 DEIMOSさん
第3次大戦後の2030年の荒廃した日本を舞台に、圧倒的戦闘力を誇る狂四郎と下級公務員ユリカの遠距離恋愛〜感動の対面を描いた、チンポエロSFバイオレンス漫画。
WJを舞台にきわどいエロ漫画を描いてきた徳弘正也氏が満を持して青(成)年誌に投入した、SFバイオレンス漫画であり、エロやチンポこそ間断なく出てくるのだが、全く違和感なくストーリーを楽しめる。シェイプアップ乱やターちゃんでは下ネタギャグが作者の「照れ」の表出として見受けられたが、本作ではバーチャルセックスを時代観に組み込んでいたためか、もはやライフワークの一部として溶け込んでいる印象を持った。バーチャル世界、遺伝子操作、選民思想、官僚腐敗、食糧不足等、SF設定自体は個々それ自身は手垢のついたテーマであるが、複合的に使うことで一つのオリジナリティある世界観を構築している。
なお、巨乳や筋肉への憧憬は宗教的でもあるので、好みが異なる人間は毛嫌いしてしまうかもしれない。だが、本作の本質はロミオとジュリエットなのであり、殺人鬼や淫売等という人間が背負った十字架の哀愁なのだ。エロやチンポがあっての愛、それを正面から描いた本作は結構偉大なのかもしれない。
絵については、決して上手くはないが、書き込みの多さと怪物の造形のユニークさには定評がある。真面目な性格が表れているのだろう。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2013-04-07 00:13:17] [修正:2013-04-07 00:13:17] [このレビューのURL]
3点 ぴかちゅうさん
評価が高いから読んでみたのですが
途中でギブアップ
お粗末な下ネタが大きく作品の中で
存在感を出してます。
この表現を素直に楽しめるか楽しめないか
で評価が分かれる作品かもしれません。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2013-02-05 08:32:11] [修正:2013-02-05 08:32:11] [このレビューのURL]
10点 コロモーさん
ジャンプでは描けない内容を思う存分、描き切った徳弘正也の傑作
「ターちゃん」の作者のマンガということで読み始めた中学生時代は複雑すぎて理解できなかった部分や分からないことが多かったが、今読むと狂四郎にとって戦う意味、つまり生きる意味がよく分かる。
細かい点の矛盾が突っ込まれているみたいだが、そんなことも気にならないくらい壮大で引き込まれる。
戦闘シーンに文句を付ける人はいませんよね。
家族も「ターちゃん」や「シェイプアップ乱」を読む徳弘ファンだが、ちょっと内容が過激すぎるので下宿で全巻集めました(笑)
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2012-12-10 23:57:45] [修正:2012-12-10 23:57:45] [このレビューのURL]
7点 大富豪ボックスさん
結構ボリューミーな作品。
内容はボーイミーツガール+SFみたいな。
舞台は第3次世界大戦終結後の日本。
序盤から一貫してヒロインの志乃を救出するという目的のもと主人公狂四郎が動いているので読みやすい。
設定も男の子がわくわくするような感じのもので面白い。
最後の章ではかなり大きい風呂敷を広げたが意外にもあっさりしたラストだった。経緯は作者のあとがきに書かれているがなるほどねーっといった感じ。
エンターテイメントとて純粋に面白い作品。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2012-11-18 01:16:59] [修正:2012-11-18 01:16:59] [このレビューのURL]
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