ホーム > 不明 > 月刊flowers > 娚の一生

5点(レビュー数:6人)

作者西炯子

巻数3巻 (完結)

連載誌月刊flowers:2008年~ / 小学館

更新時刻 2011-04-08 16:55:56

あらすじ 大手電機メーカーのキャリアウーマン、つぐみは田舎の亡き祖母の家で在宅として仕事を続ける事にした。ところが祖母の昔の知り合いという51歳の男が祖母から鍵をもらっているということで、奇妙な同居始める事となった。初老の男性と適齢期の女性の恋愛はどう進むのか。

シェア
Check

娚の一生のレビュー

点数別:
6件~ 6件を表示/全6 件

8点 blackbirdさん

不倫やら略奪愛やら、傷つく恋愛ばかりしてきたつぐみ。

一人で生きていくと田舎に引っ込んだ割には、ぐずぐずと過去に引きずられ、目の前にきた幸せを見ようとせず、いつまでも自分の事ばかり考えてしまう。仕事は出来るのに・・・ちょっと自分中心すぎてイライラする。

物語のクライマックスで言われた「あなたは自分がなんでも持っているから、人からもらうものを大事にできない」というセリフに、つぐみの不幸の原因が集約されている。

一方で、つぐみの祖母への思慕もかなわず、これまた一人で生きていくだろうと思っていた51歳の教授。思いがけずつぐみに恋することとなる。

しかし・・・パンツ一丁でうろうろする、図々しいただのおっさんです。
すごい枯れているようで(実際老眼鏡だし、体の線もおっさんくささばりばり)、結構枯れてない。いや、むしろ今の草食男子なんかよりもずっと生ぐさい。
自分の残り時間を思うと、突っ走れるものなのか。
突っ走っては照れたりひねくれたりして、その塩梅が面白い。

哲学者だからなのか、生きてきた年輪のせいなのか、親に捨てられたという過去をしょっているからなのか、ところどころでさらっと教授が吐くセリフが重い。これが過去にとらわれるつぐみの殻を、ゆっくりと一つ一つ割って行って、最後はぐいっと強引に。

なかなかやるじゃん、オヤジ。
今までにあまりなかったタイプの漫画でした。枯れセンにはたまるまい。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2011-04-11 23:01:30] [修正:2011-04-11 23:01:30] [このレビューのURL]


12
次の10件>>

娚の一生と同じ作者の漫画

西炯子の情報をもっと見る

同年代の漫画

月刊flowersの情報をもっと見る