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6.5点(レビュー数:6人)

作者平本アキラ

巻数28巻 (完結)

連載誌週刊ヤングマガジン:2011年~ / 講談社

更新時刻 2011-06-12 13:20:46

あらすじ 伝統ある全寮制の女子高、私立八光学園。このお嬢様学校が本年度から男子を入学させることとなった。 しかし入ってきた男子はたったの5人。そのうちの一人、藤野清志は女だらけの環境に胸踊らせていた。 その先に驚愕の未来が待っているとは知らずに…。

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監獄学園のレビュー

点数別:
6件~ 6件を表示/全6 件

7点 景清さん

 女学生1000人を誇る全寮制のお嬢様学校が共学化、やってきた男子はたったの5人!果たしてそこは男共にとって天国か、地獄か。
 のっけからいかにも学園ハーレム物的な物語設定だが、結果はまさかというかやはりというかの地獄であった。
 伝統と格式ある名門(元)お嬢様学校の私立八光学園に入学した5人の冴えない男子一期生。「童貞なんか4月中に捨てられる」とアレコレムフフな夢と希望に胸ふくらませていた彼らを待ち受けていたのは女子総勢からのガン無視といういじめのような仕打ち。ハーレム築城の夢などまさに砂上の楼閣で、ショーウインドウの前でよだれを垂らし続けることしか出来ないこの地獄のようなシチュエーションにもはや我慢も限界、遂に女子風呂覗きという最悪の実力行使に打って出る男子一同だったが学校の風紀を裏から取り仕切る裏生徒会に覗きの現場を押さえられてしまい…?

 周りが女子だらけの元女子高に男子が放り込まれるというシチュエーション、そして学校内で異様に権限の強い裏生徒会の存在し、更にそこの裏生徒会長がカラスを使役する能力者であったとか、初期設定だけ見るといちいちよくも悪くもラノベっぽい。だがそこはやはり平本アキラというべきだろうか、『アゴなしゲン』の初期から相当変わったとはいえ独特の濃い絵柄は随所で健在で、それによって描かれるおかしうてやがて哀しい駄目男共の悲喜こもごもが珍妙な味わいとなって作品を支えている。
 このように下支えするダメンズ達を文字通りヒールで蹂躙する裏生徒会の女性陣もそれぞれ凶悪な魅力を発散しており、中でも1巻でいろんな意味で露出の多かった裏生徒会副会長のドS女王っぷりは特に素晴らしい。学校内に監獄型の矯正施設が存在し、もれなくドS女子高生看守に思う存分いじめていただけますというシチュエーションの歪みっぷりに負けず劣らず作中の男性読者向けのサービスシーンもアングル、状況ともにかなりマニアック。そんな逆境の中でますます輝きを増していく男子共の阿呆エナジースパイラルー…いろいろな意味でありきたりの学園コメディには満足できない皆様方も楽しめる作品になっていると思う。
 一方で主人公の少年だけはそんな異常な状況の中でもメインヒロインらしい同級生の女の子と密かに関係を育もうとしており、どうやらストーリーの縦軸自体は意外とマトモなものになりそうだ。尤も彼らの縁を取り持ったきっかけは何と大相撲の話題だったりとやはり一筋縄では行っていないけど、個人的にはツボである。

 なお、本作は各話のサブタイトルが著名な映画や漫画作品のパロディが使われており、「四つ葉と!」にはサイダーを吹いた。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-06-12 15:09:15] [修正:2011-06-12 15:20:59] [このレビューのURL]


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