あらすじ
佐藤大輔著の同名小説『皇国の守護者』が原作。サーベルタイガー・天龍などファンタジー色強い戦争物。が、内容は既得権益を守る為に足を引っ張り合う権力者や決して一枚岩ではない軍隊など、非常に現実的(というか生臭い)でもある。時代設定としては十九世紀ごろ。蒸気機関が発明されてから約二十年が立つ。
【大協約】という人と龍が交わした契約が、世界秩序を為す世界。そこに存在する小国『皇国』と、その皇国に侵攻してきた世界最大の大国『帝国』との戦争が主な内容だが、そこに皇国内での覇権争いや経済問題、政治も絡めて描いてゆく。主人公は帝国との決戦に敗れた皇国が敗走する中、運悪く遅滞戦を命じられた皇国軍人・新城直衛。実験部隊でもある剣牙虎部隊を率い、新城は絶望的な戦線にその身を投じてゆく…。
この漫画のレビュー
8点 カツオだしさん
本屋で思わず表紙買いしちゃいましたが全く後悔しませんでした。
むしろこのマンガと出会わせてくれた運命に感謝!!
架空の世界、皇国を舞台にした戦争ものですがこれが実に面白い。
主人公の所属部隊の扱う剣牙虎や導術、龍の存在などファンタジー要素もあるものの、それらを決して乱用せずリアルな戦場を描いていくさまは秀逸。
敵との心理戦、裏のかき合いは見ていてぞくぞくさせてくれる。さらには兵士たちの心情まで掘り下げてくれるのだから最高。
主人公が小心者で卑屈ってのも大好きな設定。どうにも感情移入してしまう。
本当に残念なのはこれが打ち切りで終わってしまったこと。あれだけ最終巻で伏線らしきもの出てきたのになあ。そこだけなんとも。続き、書いてくれないだろか。
とはいうものの、綺麗にまとまっていて面白いのは間違いないのでのでぜひ読んでいただきたい作品。
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[投稿:2010-10-13 03:56:53] [修正:2010-10-13 03:56:53]