ホーム > 不明 > ガロ > 赤色エレジー

7点(レビュー数:3人)

作者林静一

巻数1巻 (完結)

連載誌ガロ:1970年~ / 小学館

更新時刻 2009-11-25 00:45:08

あらすじ マンガ家を目指しながらも上手くいかない一郎と、そんな一郎を愛し支える幸子。

二人は共にしがないアニメーターとして仕事をしながら、どうにか日々を暮らしている。
この二人のなんとも刹那的で行き場のない同棲生活とその破綻を、
独特の前衛的なタッチで描いた、マンガ史に残る名作。

シェア
Check

この漫画のレビュー

8点 そのばしのぎさん

今の時代の漫画やアニメで「突然女の子が現れて同居する羽目になる」という話はほとんどお約束の展開であるし、現実的にも結婚していない男女が同棲しているのはそう珍しい事でもない。
もっと後ろめたかった時代、男女の同棲をテーマに2つの漫画が描かれた。ひとつは上村一夫の「同棲時代」でもうひとつがこの「赤色エレジー」である。

同棲時代がリアルな劇画であるのに対し、赤色エレジーは明確なストーリーもなく日常的な間のコラージュである。
外に出かけると、頭がなく首からインク撒き散らしながら歩いている友人だとか、自分の首を放り投げている大道芸人の呼び込みだとか、主人公の2人以外はファンキーなキャラクターしか出てこない。

林静一は74年からロッテのCM「小梅」シリーズのアートディレクションを担当し、どこか竹久夢二に似た物憂げな和服美人の顔はすっかりCMの顔になった。
以降はCM、絵本やイラストレーションの仕事が中心になる。

余談であるが同名のレコードをヒットさせたあがた森魚によって「僕は天使ぢゃないよ」というタイトルで映画化もされている。
大瀧詠一・鈴木慶一といった音楽の大御所も参加し、びんぼうダンスなどは何でこの時代にこんな斬新な事やってるんだろうと思える。一見の価値があります。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-09-24 00:51:56] [修正:2010-09-24 00:51:56]

赤色エレジーと同じ作者の漫画

該当なし

林静一の情報をもっと見る

同年代の漫画

ガロの情報をもっと見る