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6.25点(レビュー数:312人)

作者尾田栄一郎

巻数103巻 (連載中)

連載誌週刊少年ジャンプ:1997年~ / 集英社

更新時刻 2012-08-24 18:23:41

あらすじ 伝説の海賊王ゴールド・ロジャー(ゴール・D・ロジャー)が遺した、富と名声と力の「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」をめぐり、幾人もの海賊が覇権を賭けて争う大海賊時代。そんな時代に生まれ、海賊に憧れる少年モンキー・D・ルフィは、「ゴムゴムの実」と呼ばれる不思議な実(「悪魔の実」の一種)を食べてゴム人間となり、カナヅチ体質になりながらも海賊王となる為に仲間と共に冒険する。

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この漫画のレビュー

10点 メカざわさん

冒険漫画。絵はかなり良い。迫力あるシーンもあり表情に表現力がある。

そもそも漫画に一番必要なものというのは?キャラの個性?テーマ?画力?うん、どれも必要だとは思うけど、やはり一番重要なのはメリハリ。シリアルなだけでは堅い漫画になるし、深い取材によりリアリティを出しただけでは凡な作品になる。ギャグだけならばバカな作品に成り下がる。理想を言うならば「全てを取り入れた上で作品が暴走しないこと」これが重要。本作品は全てを取り入れ、それを上手くコントロールしている。完璧な芸術品である。

さらに言うならば表現力が多彩。戦闘シーンではドキドキさせる迫力満点に描き、回想シーンでは感情移入させ思わず涙がポロリと漏れる。キャラに個性がたっており数々の名言を残している。無理のない構成力で少年漫画にありがちな崩壊現象は皆無。

なにより評価すべきところは、作者が漫画を愛しているところである。縁の下の力持ちというか、細部にこそ手を抜かない。コミックにあるSBSを読んでくれれば分かることだが、普通に読み流していれば絶対に気づかないところに「作者のお遊び」を残しているのだ。このことから、どんな描写のコマにおいても、作者が手を抜かずに表現していることが伺える。そう、読者を楽しませるには作者も楽しんで描いていなければならないのだ。多くの漫画家はそこで勘違いしてひとりよがりなものを描いてしまうのだが、本作品は実に読者との調和がとれている。

とにかくすごいのは、少年漫画にありがちな勢いで描いてしまうということがないことだ。一つ一つの描いたことに根拠があり、設定の一つ一つに無理がない。背景で動く根本の壮大なストーリーは生きているし、どの話もそれを引き立てるコーヒーのミルクのような存在になっている。

これ以上私の受けた感動を表現すると、本作品以上の長編になってしまうかもしれない。一度は尾田先生に生まれて初めてのファンレターを描こうかとも思ったが、本レビューを捧げることで先生へのラブコールとさせていただこう。20世紀を代表すると名作がドラえもんであるならば、21世紀を代表する名作はワンピースで決まりだ。先生、いつまでもお元気で作品を描き続けてください。

ナイスレビュー: 5

[投稿:2009-08-19 21:52:01] [修正:2009-08-19 21:52:01]

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