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6.87点(レビュー数:33人)

作者桂正和

巻数15巻 (完結)

連載誌週刊少年ジャンプ:1988年~ / 集英社

更新時刻 2011-01-12 12:55:17

あらすじ 冴えないが気持ちの優しい高校生の弄内洋太は、同級生の美少女に密かな恋心を抱いていた。
しかし彼女は洋太の親友に憧れていて、恋の行方は雨模様。そんな彼の前にあらわれた不思議なビデオショップ。
洋太が借りたビデオに出演するあいちゃんはとても優しい性格。
家に帰ってそのビデオを再生すると・・・!?

備考 文庫版全9巻。8巻まであい編。9巻が恋編。
又、愛蔵版も上記と同じ形態で発売されている。

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この漫画のレビュー

7点 鋼鉄くらげさん

女性を描く上手さという点において最も尊敬している漫画家、桂正和先生の代表作です。この人は何といっても女性の身体を描くのが抜群に上手く、自分が「絵に惚れている」漫画家の一人です。

さて、そんな尊敬する人物の代表作であるこの作品なんですが、この作品の特徴は、途轍もなく、こと細かい心理描写と、どこまでいっても交差し続ける人間関係にあると私は感じています。

まず細かな心理描写に関してですが、この作品に登場してくる人物達は物語の進行中、実に様々な事を、心の中で考えています。しかしそれは大概ポジティブなものではありません。つまり、人が恋愛をしていく中で感じていく不安や疑念、恐怖や葛藤などネガティブな言葉が心の声として読者に伝わってきます。

そして、そうした不安や葛藤などが実際の行動に反映されていき、やがて誤解やすれ違いを生んでいく。つまりは二番目の特徴である、どこまでも交差し続ける人間関係へとつながっていきます。しかし、そうした揺れ動く人間関係の変化や心理状態の変化における描写は実に見事です。そこがこの作品の素晴らしい所だと私は思っています。

「アウターゾーン」の時と同様に、子供の頃には分からなかった「言葉」が、今になって届いたような気がします。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-08-07 20:24:24] [修正:2009-08-07 20:24:24]

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