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7.5点(レビュー数:2人)

作者岡崎京子

巻数1巻 (完結)

連載誌NEWパンチザウルス:1989年~ / マガジンハウス

更新時刻 2011-08-27 01:11:11

あらすじ ワニを飼う女の子を通して描く愛と資本主義をめぐる冒険と日常。

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Pinkのレビュー

点数別:
1件~ 2件を表示/全2 件

7点 穴子さん

大好きなワニを飼うユミコは、エサ代がばかにならないので売春する。
ピンクの花が大好きで、それを買うためならなんだってすると言うユミコ。

作者あとがきに「すべての仕事は売春である」と書かれていた。
資本主義において、自分を「対価」に報酬を得て、そして欲を消費して幸福を得る。
それについて、売春や他の仕事に差はないのかもしれない。

そんな資本主義的な「幸福」に、ユミコは度々立ち止まって考えてしまう。
もしかしたら誰しもが感じていて、でも知らないふりをするような
言うならば「立ち止まって考えてはいけない部分」のような
「虚無感」が、作品内に多く登場して、考えさせてくれる。

ワニを飼い、売春してお金を稼ぐようなユミコに、共感はできないはずなのに
それでも読み終わった後、どこか自分も考え込んでしまうところに
この作品の素晴らしさがあるのかもしれない。何とも言えない虚無がある。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-09-12 18:26:09] [修正:2009-09-12 18:26:09] [このレビューのURL]

8点 為亀さん

なにかが欲しいから働いてお金を稼ぐ、という資本主義の基本的な構造が果たして健全か?人間的か?と問いかける作品だと思います。
主人公の周りに漂う歪な自然さをどう表すか、捉えるかということを考えながら読むと作品の中に隠されたテーマが見えてくるんじゃないかと思います。
普通に読めばなんてことないつまらない話のような気がしますが、読み終わったあと発言や人物像など全てを見渡してみると意外にも深いテーマが隠されています。
そう思うのはただ、自分が鈍感なだけで普通に読んでわかる人もいるのかもしれませんけどね(汗

ナイスレビュー: 1

[投稿:2006-11-01 11:08:37] [修正:2006-11-01 11:08:37] [このレビューのURL]


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