ホーム > 不明 > リイドコミック > 極道ステーキ

7点(レビュー数:1人)

作者土山しげる

原作工藤かずや

巻数21巻 (完結)

連載誌リイドコミック:1985年~ / リイド社

更新時刻 2021-10-24 08:14:12

あらすじ 暴力団・中野会の若頭、矢崎竜三の前に現れた青年・関場秀次。T大学経済学部を卒業した彼は、入会を希望するという。関場財閥の後継者である彼は、自分の道は自分で決めると決意し、弾き出した答えがヤクザだった。胆力と頭脳でシノギを得て、さらには激化する西井組との抗争で活躍する関場秀次は、中野会の組長・中野政源に認められる。やがて彼は日本最大の暴力団・戸神組にヘッドハンティングされ、極道社会でのし上がって行く。

備考

シェア
Check

極道ステーキのレビュー

点数別:
1件~ 1件を表示/全1 件

7点 朔太さん

土山しげる氏は2000年前後あたりからB級グルメ漫画を得意とされ、多数の作品を発表されました。
しかし、それ以前は極道もので一世を風靡されています。

本作品は1985年連載開始で全147話21巻の長編です。
こてこての昭和やくざのノリが半分ですが、高学歴で富裕層出身の主人公の頭脳と胆力で、極道としてのピンチをいくつも乗り越えていく展開がワクワクします。
なんとなく、どこかで見たようなお話が続きますが、年代から考えると、全ての極道話の原点は、「サンクチュアリ」などの池上遼一氏と並んで、土山氏の作品が出発点だったかもしれません。
土山氏の代表作品であろう本作品は、どなたのレビューもありませんでしたが、これも昭和漫画史の一ページを飾るべき作品と思います。

当初は過剰なこてこてぶりが鼻につきますが、主人公が挫折と成功を繰り返す様は、なかなか目を離せなくなってしまいます。
ただし、山あり谷ありで結局は、全国レベルでの頂点に上り詰めるかと思いきや、そういう結末ではありませんでした。
最後になって振り返ってみますと、子分を多数失ったり、本家を追放されて北陸と東海地方を彷徨ったりと挫折が多かった印象です。
志は高かったのですが、目指す高見には道半ばのまま、最終話となりました。
それはそれで楽しめましたが。

話は変わりますが、気がつけば、最近は極道ものの映画や漫画はいつの間にか衰退し、あっても極道の悲哀をにじませたものやギャグにしたりしたものですね。
時代の変化を感じます。

因みにタイトルのステーキの意味は、英字から見ても肉のステーキを指しているらしいのですが、どこを調べても、何故このタイトルなのか分かりませんでした。
私の推測では、当時から極道の頂点は神戸でしたから、神戸ステーキにひっかけて頂点を目指すという意味かと考えました。
いずれにしても、不思議な表現で似つかわしくない残念なタイトルですね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2022-07-30 05:21:47] [修正:2022-07-30 05:21:47] [このレビューのURL]


極道ステーキと同じ作者の漫画

土山しげるの情報をもっと見る

同年代の漫画

リイドコミックの情報をもっと見る