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8.75点(レビュー数:8人)

作者榛野なな恵

巻数30巻 (連載中)

連載誌コーラス:1987年~ / 集英社

更新時刻 2009-11-25 06:37:09

あらすじ 小学生の知世(ちせ)ちゃんが愛してる男の人は、世界中でパパだけ。だからふたりっきりの父子家庭でも、寂しくなんかないんです。かわいくて、だけど鋭い知世ちゃんが、世間の荒波にもまれつつ、健気に生きていくあったかシリーズ。 

備考 第35回(平成元年度)小学館漫画賞少女向け部門受賞。「YOUNG YOU」で連載開始され、現在は「コーラス」にて不定期連載中。2003年にNHKでテレビドラマ化。 

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Papa told meのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全8 件

8点 Scroogeさん

父子家庭の親子を中心に都会で生きる人々の幸せについて丁寧に描いた作品。
忘れたころに読み直したくなる。

未読の方に内容を言葉で説明するのはかなり難しい。
興味を持たれたらとりあえず一冊読んでみてほしい。
何巻でも良い。どれもテーマは同じだ。

連載が超長期に及んでいるためか、作中の登場人物も時間の制約を超越している。
また、子供の創造力の表現なのか時折りファンタジーやメルヘンのようなエピソードが挟まれて、
後期になると俗世間と乖離した童話的な世界観に近づいていく。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-12-11 13:56:00] [修正:2011-12-11 13:56:00] [このレビューのURL]

8点 とろっちさん

大人になると知らず知らずのうちに自分の発言や思考、行動を正当化したがる。
まあそれは今までの自分の経験に基づくものでもあり、それはそれでいいと思うのだけど、
その考え方に固執してしまって他の人の意見を排除してしまいがち。

大人とはまた違った角度で物事を見て判断する知世の視点は、
時に斬新で、時にその発想が懐かしく、時に目を背けたくなるようなところをグサッと突いてくる。

知世は手探りで懸命に頑張るお父さんを見て色々なことを感じ取り、教わり、のんびりと成長していく。
「Papa told me」とはよく言ったもので、お父さんは知世にたくさんのことを伝えようとする。
でもそれだけではない。 お父さんはそれ以上に知世の話を真摯に聞く。 一人の人間として。
「所詮は子供の言うことだから」とか「子供は親の言うことを聞いていればいい」なんていう発想は
微塵もない。 子供だって大人と同じように、もしかしたら大人以上に何かを感じ取り、考えているから。
そしてお父さんもまた知世から色々なことを教わり、学んでいる。

世の中には心無い人もいて、でもそういう人たちは自分のことがきっと見えていなくて、
彼らの心無い言動が知世を攻撃する度に、読んでいて何だか申し訳ないなという気持ちで一杯になる。
しかし知世の感受性はそんなものに負けはしない。 いつも強く、逞しく、そして、微笑ましく。
作者の照れ隠しなのか単にこういう芸風なのか、どこかはっきりとせず靄がかかったような空気だけど、
どこまでもテーマはぶれず、優しさと暖かさとが慎ましやかに伝わってくる。
単行本の巻数が一桁の頃なら10点を付けてもいいかもしれない作品。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-11-22 01:32:40] [修正:2011-11-22 01:33:27] [このレビューのURL]

9点 バードKさん

「男が少女漫画なんて・・・」と思っている男性読者にもぜひ見ていただきたい、文句なしの名作です。
もちろん女性の方にも。

メッセージ性は一貫していてぶれないけど、
あくまでも温かくて優しい作風・絵柄を変えずにこれだけ長い間続けられるというのはすごいことだと思う。

そんなことは何も考えずに、ただ何となく流し読みしてもやっぱり面白い。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-08-05 14:43:29] [修正:2011-08-05 14:43:29] [このレビューのURL]

9点 DDDさん

本当に「良い漫画」です。
難しくはないけれど深みはあって、長期連載だけど全くだれない。
この漫画に出会えてよかったです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-06-10 08:49:51] [修正:2011-06-10 08:49:51] [このレビューのURL]

9点 臼井健士さん

現代社会の「童話」と言う言葉が相応しいと思う作品。

小説家のお父さんと2人暮しの小学生の知世ちゃんの目から語られる日常。
まるでドラマさながらの家族設定で、実際に後にドラマ化もされている。
だが、この小学生の知世ちゃんの視点はなかなか侮れないものを秘めている。

この作者は社会において当たり前とされている常識を疑ってみる。
例えば、作中でお父さんの妹で知世ちゃんには叔母に当たる女性が結婚せずに仕事をこなしているということに代表されるような
未だに「女性にとっての1番の幸せは結婚」であるとか、「女性は結婚したら家庭に入るのが当たり前」とかいう保守的な思想に対して「本当にそうか?」と疑問を投げ掛ける。

本来ならばこの社会において「異端」として扱われてしまうような人々に知世の目を通して応援歌を送るのだ。それは現実の厳しさや辛さをオブラートに包み込むようなものだが、決して「現実逃避」でもなく、ましてや「現実無視」でもない。

頑張る人たちに向かって「戦っているのはあなた1人じゃないんだよ」「独りぼっちの孤独な戦いではないんだよ」というメッセージは作中で一貫しているテーマだ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-18 23:49:40] [修正:2010-11-18 23:49:40] [このレビューのURL]

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