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9.33点(レビュー数:3人)

作者ちばてつや

巻数33巻 (完結)

連載誌週刊少年マガジン:1973年~ / 講談社

更新時刻 2009-11-25 06:40:12

あらすじ 鉄兵は人里離れた山の中で父親と二人暮らし。親父は埋蔵金発掘に人生をかけ、鉄兵と二人で今日も山を掘り返す。鉄兵は山の中で自然とたわむれ、酒を飲んだり、バクチをしたりと気ままな生活を送っていた。ところがある日、落盤事故がおきて…

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おれは鉄兵のレビュー

点数別:
1件~ 3件を表示/全3 件

9点 朔太さん

「あしたのジョー」で一世を風靡したちばてつや氏は、
手塚治虫、石森章太郎、藤子不二雄らと並んで既に巨匠でした。
少年マガジン誌はその後、チャンピオン誌やジャンプ誌に
追随され没落していきますが、サンデー、キングもあった
当時の浮沈空母のような存在です。
その人気誌には、ちばてつやの作品は絶対不可欠で、
この後も「あした天気になあれ」と続いていく中での連載です。

鉄平は、ちば氏が最も得意とする少年像です。
「ハリスの旋風」の石田国松とほとんど同じキャラです。
貧しい生活の生い立ちで乱暴で粗悪、暴力、盗みも嘘も全く
平気ですが、仲間を大切にし弱い者への味方を貫く心優しい一面もあります。
勉強は全くできないがスポーツは万能で、最初は一方的に
負ける相手には、無茶苦茶だが尋常でない訓練で勝つまで精進する。
その後も「あした天気になあれ」の向太陽、「のたり松太郎」
でも共通するところは必ず見られます。

ちば氏の作り出す主人公像は、最初不愉快な面もありますが、
やがて読者の共感を呼び、最後には常に人気者になって支持を得ます。
鉄平はその中でも極端な悪から人気者になった典型的な人物像でした。

人間像が支持されているのではなく、その生きるプロセスを
支持しているような気がします。
今はダメ人間でも、鉄平のようにがむしゃらに目の前のことに
(頑張るとか精進するとかの高い次元でなく)熱くなって
いれば、いずれ勝者になれる、それを温かく見守ってくれて
いる人がいるはず、という将来への希望を感じさせてくれます。

私にとって、少年漫画の代表作とも言える作品でしょう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2018-01-21 08:03:11] [修正:2018-01-21 08:03:11] [このレビューのURL]

10点 オカシューさん

「あしたのジョー」のちば先生の長編剣道漫画。ジョーとはまた違うタイプのひねくれヒーローが主人公です。

リアルな剣道漫画は他にもありますが、コレとにかく楽しかった!

主人公が性格悪くて必殺技もない。ライバルはいい感じの人が多くて技もある、というちょっと変な感じです。
なのに相手の必殺技をどうやって防ぐ!?てな所が見所でしたね。

私はこの漫画に感化され高校1年の時、剣道部に入部。
その現実の練習の厳しさに涙を流した大馬鹿野郎です。

あとビックリするんですけどラストに穴ほり始めるんですよ、コレ・・信じられない・・・

スポーツ漫画として今も面白いので、ジョーだけでなくこれも本棚に置いといてはどう?

所持巻数 28巻

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-07-21 22:52:20] [修正:2009-07-21 23:09:37] [このレビューのURL]

9点 チャドさん

こういう往年の名作を、皆もっと読むべきだと思う。
落ちこぼれの立志伝的なストーリーは「あしたのジョー」とかにも通じるところがあるが、あくまでもライトでコミカル。
初めて読んだときは鉄平のやり方にイライラしたものだが、改めて読んで見ると、それ以上に鉄平の良さや、周りのキャラクターの特徴が見えてきた。
是非2回くらいは読んで欲しい。
ラストも、それまでとは方向性の違うラストながら、しっかり描いてるおかげで、むしろ納得できる。
決して感動作ではないが、間違いなく名作。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-03-24 22:56:04] [修正:2008-03-24 22:56:04] [このレビューのURL]


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