ホーム > 不明 > 描き下ろし > 少年探偵団 怪人二十面相

6点(レビュー数:1人)

作者田中顕

原作江戸川乱歩

巻数1巻 (完結)

連載誌描き下ろし:2009年~ / 竹書房

更新時刻 2010-05-05 19:02:21

あらすじ 昭和11年、帝都東京―。実業家・羽柴荘太郎氏の元に、ロマノフ王家の秘宝を狙う「二十面相」と名乗る賊からの予告状が届いたー。警視庁の万全の警備の中、賊はいかにして犯行を成し遂げるのか!?変幻自在の盗賊・二十面相を稀代の名探偵・明智小五郎の対決が始まるー!

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少年探偵団 怪人二十面相のレビュー

点数別:
1件~ 1件を表示/全1 件

6点 s-fateさん

江戸川乱歩の作品のマンガ化はいくつかありますが、これは絵で視点を変えてみせる手法に出た面白い作品です。
 怪人二十面相というと江戸川乱歩が子供向けに描いたものだったと思います。だから作品内で読者と同じ年齢層の子供を登場させて大活躍させ、作品との一体感を味あわせて本に夢中になってもらおうとするために少年探偵団という設定を作ったのだと思います。
 しかしこの作者は明智小五郎と小林少年の関係を客観的に見てなんとなく妖しいものととらえています。確かに、探偵を業としている限り奥さんに火の粉が降り掛からぬようベッタリは出来ない。仲は良いけどあまり一緒にはいなかった設定だったと思います。でも結果として奥さんの目の届かないところで少年を沢山職場にはべらせていることになる。なるほど明智は妖しい趣味を持ってそうなオッサンだ・・・。と、小林少年をやたらかわいく描いてみせるだけで名作をあらぬ方向へ解釈させることに成功してしまっています。
作品自体は真面目に時代背景を考慮に入れて描かれており感心するほどですが、だからこそ余計そのギャップが面白い。
絵は背景は素晴らしく、人間はイマイチ(特にオッサンたち)だと思いますが、明智ショタコン疑惑を言葉を使わず表現したところに不覚にもウケてしまったので6点。この作品にはマンガならではの面白さがあります。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-05-06 21:33:07] [修正:2010-05-06 21:33:07] [このレビューのURL]


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