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7点(レビュー数:1人)

作者野村宗弘

巻数2巻 (完結)

連載誌週刊漫画ゴラク:2009年~ / 日本文芸社

更新時刻 2011-02-16 22:20:31

あらすじ 不況に負けず健気にのんきに生きる広島在住年の差夫婦のつぶやき!!

備考 第14回文化庁メディア芸術祭 マンガ部門審査員会推薦作品「十ヶ所くらいの穴」、作者のデビュー作「ケーブルニヤリ」も同時収録。

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そう言やのカナのレビュー

点数別:
1件~ 1件を表示/全1 件

7点 ITSUKIさん

夫の惣一(37)は働く意欲はあれど、歳の所為でなかなか働き口がみつからない。
対して妻のカナ(22)は若さと持ち前の明るさであっさり就職。
そんな年の差夫婦の他愛無い会話劇です。

惣一がカナに対して昔話だったり気になる話をカナに話しかける時に「そう言やの、カナ」と始めるところがタイトルの由来となってます。

野村先生作品という事で、これも「とろける鉄工所」と同じく広島弁で会話が繰り広げられます。方言ってやっぱりなんか良いですよね、なんか。
働きたくとも仕事が見つからず、主夫をやらざるを得ない惣一。
しかしもともとの性分の所為か主夫業もしっかりこなしてしまい、カナには家事に専念してくれと言われ出す始末。
強面なのに一回り以上年下の奥さんに頭があがらない惣一のキャラが独特で面白いところだと思います。


さて、この一巻は自分はタイトルである「そう言やのカナ」ももちろん楽しめた方でしたが、それ以上に新鮮だったのが後半に収録されている「十ヶ所くらいの穴」です。
結婚を前に所謂「マリッジブルー」に陥りかけている女性の結婚までの不安な気持ちを日記のように一日一日描写していく作品です。
主役が女性で、基本モノローグで進行するという今までの作者の作品とはガラっと雰囲気が異なります。
これがあのおっさんばっかり描いてる作者と同じ人なのか、というくらい女性の視点から描けていて、作者の引き出しの広さを感じた良い短編でした。おすすめです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-03-30 00:13:31] [修正:2011-03-30 00:13:31] [このレビューのURL]


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