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7.33点(レビュー数:12人)

作者アダチケイジ

原作森高夕次

巻数17巻 (完結)

連載誌モーニング:2011年~ / 講談社

更新時刻 2011-08-21 23:43:39

あらすじ 下は240万円から、上は数億まで。格付けが、年俸によって完全に決められている超格差社会・プロ野球。凡田夏之介は高卒でプロ入りした8年目の中継ぎ投手。左腕でサイドスローという一風変わった武器と、全球団の1軍選手の年俸をソラで言えるという不思議な特技で、厳しい世界を必死でサバイバる!

備考 2012年版『このマンガがすごい!』ではオトコ編第2位を獲得、第37回講談社漫画賞受賞。

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グラゼニのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全12 件

9点 朔太さん

[ネタバレあり]

プロ野球オタクならば常識的な範囲での裏事情を
ネタにしています。
しかし、これまでになかったタイプの野球漫画です。

プロ野球あるあるですが、表のヒーロー話ではなく、
球界を構成するために必要な裏方の事情、
すなわち2軍と行ったり来たりの1.5流選手、
スカウト、バッテッィング投手、ブルペン捕手、
監督、コーチ、解説者、記者、球団スタッフ、
代理人、高校野球関係者などなど、裏側の人々の
事情がひきこもごもあって興味が尽きません。

基本的には、球団経営というビジネスがプロ野球の
本質ですから、マネーで選手価値が語られるのですね。
この価値で全てを測ることに拘る主人公凡田ほかの
選手たちが作るお話です。

しかし、最後の3巻程度は、底辺の選手たちの
裏事情からメジャーリーグをまつわる裏事情に
一転して変化します。
志の低い主人公のキャラが変わってきた気が
したのは私だけでしょうか。

こんなプロ野球漫画を待っていましたので、
とても面白く読めました。
続編も絶対読みます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-03-07 16:30:22] [修正:2021-03-07 16:30:22] [このレビューのURL]

6点 shunさん

これまで給料を主眼として描いた漫画はなかったように思う。
それも左の中継ぎという、先発転向も抑えも考えられる立ち位置と、
成績も微妙な投手というスタートにすることで、読者にとってリアルな金銭的感覚に落とし込めている。
主人公の周りの成功者と脱落者を描くことで、両方のエピソードを面白おかしく紹介するスタイル。
グラウンドに銭は落ちていると言いつつも、成功者の野球選手の周りには銭はグラウンド外でも銭は落ちているし、
脱落者もグラゼニは拾えなくとも生きていくという両面と、まだグラゼニをつかめる主人公という構成は面白い。

画ははっきり入って、うまくはない。しかしこの漫画はスポーツ漫画ではなく、
ビジネス漫画・もしくは野球職業漫画であり、重くもない若干デフォルメされたキャラ達は
特に問題とは思わなかった。
それでもここ一番の表現力のなさは気になるところではあり、成功時のカタルシスと
絶望感の表現をもっと深くできれば、よりドラマチックに起伏あるストーリーにできると思う。
淡々とした作風は良さの一つでもあるが、もっと作品に入り込みたかった。

一端の結末を迎えたが、次章へ続くという終わり方。
正直、結末の移籍球団の決断までの持って行き方は強引であり、移籍した球団内のいざこざを描きたいのは明白。
その決断に至る土台作りにあと一話欲しかったのが本音。それでも続編には期待する。

1軍2軍を行き来する選手たちのストーリーの面白さと、成功者・脱落者のその後を描き、
スポーツとしての面白さではなく、職業としてのスポーツ選手の面白さの表現は、
野球漫画だけでなく、新しいスポーツ漫画の描き方だと評価できる。

ところどころに入る、主人公の高校時代のエピソード回は冗長であり、単行本のおまけくらいの内容。
もっと簡潔にするか、もっと内容を充実させて欲しかった。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-02-09 10:32:51] [修正:2015-02-09 10:32:51] [このレビューのURL]

8点 daasyuさん

ジャンル:スポーツ(野球)
お勧めしたい人;30?50代男性

 これまでにないリアルな視点から見た野球マンガ。ある意味夢がある10代以下の野球少年の夢を砕くマンガ。あだち充とは正反対にいる作品だと思われます。

 「おおきく振りかぶって」が高校球児のリアルを描いている(?)のに対しこの作品はプロ野球のリアルを描いています。出てくる登場人物は主人公も含めヒーローには程遠い人物ばかり。一応年俸2億とかの一流選手も出てきますが扱いが軽い軽い。大体は必死で野球界にしがみ付いている人々の頑張りをコミカルに描いています。

 また、選手と同じくらい出てくるのが周囲の野球に関わる人達。解説者やコーチ、記者などこれまで他の作品ではあまりフォーカスされなかった人々も描かれており楽しく読めます。

 絵は好みが分かれると思いますが女性受けはしないでしょうね・・。これはしょうがない。
 一体ボンダはどこに行くのか。今後の展開が楽しみな作品です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-01-01 00:12:06] [修正:2015-01-01 00:12:06] [このレビューのURL]

9点 seg691さん

「リアルな野球漫画」と言われて真っ先に思い浮かぶ作品。
ラストイニングもなかなかリアルだが、グラゼニにはかなわない。

野球を知らない人が読んでも、淡々としたストーリーが続いているだけなのであまり楽しめないだろう。逆に、野球好きには本当のプロ野球を見ているようでハマること間違いなしと思われる。

画力は決して高くなく、作風に合っているとは思わないが違和感も感じないのでOK。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-05-19 20:36:10] [修正:2014-05-19 20:36:11] [このレビューのURL]

9点 masanovさん

[ネタバレあり]

 今日一気に10巻まで読みました。以前から面白いと感じていた作品でした。
野球のルールを知らない日本男児はいませんが、この作品は別の角度から
リアルに選手を描写した作品になっていると思います。
 主人公が外見がかっこよくない、そして山田太郎のように力が突出していないところが新鮮です。
 10巻では日本シリーズで優勝しましたが、やはり長く作品が続くとそうならざるをえないのでしょうね。またいつかは食堂のお姉ちゃんと結婚するのでしょう。期待を裏切ってくれることを望みます。
 まだまだプロ野球には誰も描いていないところがたくさんあると思います。これからも期待する作品です。

 最後に、10冊の中で最も印象的だったシーンを。
 それは、主人公が健康などを気にして食事をしているときに
 若手の高給取りが4人でやってきて
 「焼肉5人前!」
 とか言って、まさしく機関車のように食べ、飲み、そして喫煙していた
 ところです。あれは非常に豪快であり、うらやましいと感じた
 シーンでした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-05-27 19:39:11] [修正:2013-05-28 17:24:43] [このレビューのURL]

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