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8点(レビュー数:1人)

作者わたせせいぞう

巻数11巻 (完結)

連載誌モーニング:1983年~ / 講談社

更新時刻 2013-11-23 11:02:14

あらすじ カノジョが出ていった翌日からネコがしゃべり出した。ボクの問いかけに対してネコは言う。「その質問は36回めだよ」――。 風見鶏は北北西を向いたまま動かなかった。かすかな風はタンポポの落下傘を南西に流し、午睡中のカノジョの前髪を垂らした――。 ベースは男と女。エッセンスに恋と音楽と季節の風を配合した、ハートカクテル。

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ハートカクテルのレビュー

点数別:
1件~ 1件を表示/全1 件

8点 朔太さん

女性のための大人になって奏でる夢物語。

いくつになっても、現実がどうであっても、
女性は支持してくれる共通のパラダイスを
オールカラーの短編で表現します。

確かに、男性が見ても美しい背景と羨ましいほどの
別世界です。
何といっても物語の中心には、誰からも好かれる
ような美しい男女がいます。
これがややたれ目で絶世の美女ではないんですね。
(男はワンパターンのヤサ男。写真を見る限り、
わたせせいぞう自身がモデルにも見える。)

柔らかい線と明るい色使いのイラストも超一級品です。
デパートかなんかでわたせせいぞう氏の個展を
見た記憶があるほどです。
このイラストに影響を受けた画家さんはたくさん
おられるようです。
わたせせいぞうの名前を知らなくても、このイラスト
はどこかで一度は目にされているでしょう。

メルヘンチックで誌的な文章、言葉の選び方も一流です。
ベースとなる短編ストーリーも大人のための絵本と
呼んでも差し支えないほど素敵です。

わたせ氏は現在大学教授をされているようですが、
同氏の演出や技法は学問として論理的に体系化され
後世に残っていくことは素晴らしいと思います。

しかし、最後に一言だけ。
男性の一部には、ハートカクテルの世界に
アレルギー反応を示す人は少なからずいたかもしれません。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-08-01 02:59:51] [修正:2017-08-01 02:59:51] [このレビューのURL]


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