「ソウルフラワー」さんのページ

総レビュー数: 12レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月23日

9点 FLIP-FLAP

フツーの高校生、深町くん卒業式の日に、憧れの山田さんに告白する。返事はなんとOK!ただし付き合うには一つ条件があった・・・それは彼女の愛するピンボールのハイスコアを更新すること!

恐らく世界初のピンボール漫画!?
ピンボールをただのゲームだと見くびってはいけません。狭い盤面を縦横無尽にスティールボールが跳ね回る!そのスピード感は「ピンポン」にも負けず劣らず、反応反射音速高速の世界。読んでいるうちに読者も手に汗握って、主人公と一緒にピンボールと自分しか存在しない「その場所へ」と立つことになるでしょう。

とにかくどんどん世界に引き込まれていきます。最初はいやいやだった深町くんが、徐々にピンボールの虜になっていくように。読み終わったらグーグルでピンボールを置いてるゲームセンターを探すことは間違いなし。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-02-04 02:17:58] [修正:2010-02-04 02:25:41] [このレビューのURL]

東京から神戸に越してきた女の子の大学生活を個性豊かなサークル仲間やゼミ仲間が彩るエッセイ的作品です。

トーンを使わずに描かれた独特の淡い画風に加えて、事件らしい事件は起きないので、人によっては、やさしいゆったりとした作品。それとも淡々とした面白みのない作品と、評価は分かれてしまうかもしれません。

ただ私が「神戸在住」を普通の日常ものではなく名作だと思うのは、物語の後ろ側にあるリアルから目を離さず、正面から向き合った点なのです。

この年代の神戸を描くのならば避けて通れない「阪神大震災」をほぼ丸々1冊使って描ききり。
現実ならば確かに存在するのに、マンガやドラマではほとんど出てこない在日朝鮮人や障害者の方が作品に登場してきます。
ただ、説教を押し付けてくるのではなく、一人の女の子の目から見た日常の一部として描いているので、すっと心に入ってきます。

物事の裏側をきっちりと描いているので、作品内の人間関係、世界間に血と肉の通った厚みが生まれるのでしょう。

ずっと大切に持っていたい1冊です

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-01-29 15:08:43] [修正:2010-01-29 15:09:47] [このレビューのURL]

自信を持って、今一番おもしろいマンガはこれだ!!と人に勧められる作品。
熱い、熱すぎる!巻が進むごとに、一段階ずつきっちりと面白くなっていっているところは見事。
今のところ中だるみ一切無し。

ライトな絵で描かれた藤田和日郎作品、という表現はどうだろうか。掲載紙や絵柄はマニアックだけれど、惑星のさみだれは形を変えた、王道少年マンガなのだと思う。



ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-01-23 03:39:02] [修正:2010-01-24 13:24:52] [このレビューのURL]