「きよさん」さんのページ

[ネタバレあり]

 奴隷の身分でありながら友人漂(読み始めた当初、漂の目の大きさに戸惑いました。)
と一緒に天下の大将軍を夢見る主人公信。
 どんな困難にぶつかっても前進していく姿勢は、好感が持てます。また、そんな性格が周りのキャラにも影響を及ぼしていきます。
 残念な点は、信の強さの裏づけが弱い点です。漂との木剣の修行だけで、刺客や戦い慣れした兵隊をぶった切るってのはどーかと思いました。また、人を殺すことへの葛藤みたいなのも描かれていたら良かったのではないでしょうか。
 ただ、物語の展開のテンポが良いので、あまりその点で時間を取りたくなかったのかもしれません。
 特筆すべきは、戦争の展開がうまく描かれていることです。個(信の戦い)と個(仲間の部隊の戦い)を結んで線(全体の戦局)を描かれています。また、要所においての全体の鳥瞰図が出て戦局が理解できる点も評価できます。迫力ある戦闘は見ごたえがあります。
 信をとりまくキャラも魅力のひとつです。そういったキャラの話が随所に入っていて物語に厚みが出ています。
 部分的には「ベルセルク」、全体的には「センゴク」という印象を受けました。

※14巻までを読んだ感想です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-10-24 10:06:19] [修正:2009-10-24 10:06:19]