G戦場ヘヴンズドアのレビュー
9点 nabegさん
心にドシッとくるボディブローのような作品。
当時高校生だった私はかなりの衝撃を受けました。
漫画、漫画家に対する考え方が大きく変わりました。まさに物事の考え方が変わったりするほどの力を持った作品でした。
漫画家が漫画家を題材にした作品は多いのですが、(実体験があるから描きやすいのでしょう。個人的にはまたかって感じww)これが一番好きです。
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[投稿:2011-04-26 09:26:08] [修正:2011-04-26 09:26:08] [このレビューのURL]
8点 ジブリ好き!さん
「しんどいよ?」
この鉄男の言葉が印象的。
Gペンひとつで漫画界という戦場を生き抜く者たちの、辛く、悲しく、しかし最後にはそれぞれ自分自身の漫画道への扉を開いた、熱い青春譚!
リアル志向でサクセス・ストーリーの「バクマン。」とは違う土俵です。
全3巻、無駄がなかったとは言いきれませんが、完成度の高さは折り紙付き。
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[投稿:2010-07-03 22:27:02] [修正:2011-04-01 00:24:26] [このレビューのURL]
9点 日和さん
一回全部読んでからもう一回ゆっくり読み直しました。
二回目に読んだ時はひとつひとつの話の無駄のなさに感動しました。
作者が精魂こめて作ったんだとわかります。だって鳥肌が立つ。
そして3巻という短いものにかなりの熱いものが詰まってる。
……熱いものとか、なんかほんとに冴えない微妙な表現ですみません。
あー。もっと語彙力があれば上手く言えるんだけど。
今の語彙力じゃこの漫画を上手く語るのは無理です。
名状し難い威力・魅力を感じました。
(文字化けが目障りだったので修正しました。)
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[投稿:2009-06-07 21:28:06] [修正:2011-01-18 02:01:08] [このレビューのURL]
7点 drop itさん
「漫画」を題材にした漫画では、トップクラスの面白さではないでしょうか。
この作者は一枚絵を並べているような漫画の描き方をされるので、動的なシーンの多い作品には正直あまり向かないと感じているのですが、当作品においてはその描き方が登場人物の心情を訴えかける力強さにつながっていて、迫力を感じさせる良い効果をもたらしていると思います。
登場人物と同じような生き方をしたい、とは思わなかったため、個人的に共感度は低いですが、まるで中世の彫刻家や画家のような彼らの情熱というか真剣さが凄まじく、感動を憶えることは間違いありません。
終わり方も素晴らしく、間違いなく良作です。
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[投稿:2010-11-23 19:01:03] [修正:2010-11-23 19:01:03] [このレビューのURL]
9点 あおはなさん
「バクマン」や島本作品等に代表される「漫画家を目指す主人公の成長と知識漫画」ということを期待して本作品をお読みになれば肩透かしを喰らうかもしれません。
もちろんそういった記述がないではありませんが、本書で述べられているのはどちらかと言えば業界的、技術的なものではなくてメンタル面の心構え的なものが多いです。(「漫画は修練するものではない。覚醒するものだ」など)
「狂気について」の記述が漫画精神論のオブラートに包んだ本作の隠れたテーマのひとつであろうことが関連しているんでしょう。(巻末の戸川純の「赤い戦車」歌詞のセレクトが松本大洋「ピンポン」の「血って鉄の味がする」とフィードバックしてしまうときがあります。)
作者の哲学的な主張がにおいすぎている本作以前の日本橋作品を読んでおられる(ある種かなりマニアな部類の)読者の皆様はこのアタリの意味がかなり理解していただけるのではないでしょうか?そういった意味で日本橋作品は松本大洋、古谷実後期作品、バガボンド(井上先生)蒼天航路(王先生)シグルイ(山口先生)の系譜に限りなく近いといえるかも知れません。
日本橋先生の作品は「交錯する人間心理の神経質なほどの描写」「スクランブル(三角関係など)における「退き」の美学=ダンディズム」(からくりサーカスの勝の恋愛論みたいな)「主役が誰だか分からなくなっても読めてしまう漫画セオリーの掟破り」などかなり際立った独特な特徴があります。本作は3巻というコンパクトさでそれらが凝縮された良作であると思います。「家族」「繋がり」についての執拗なまでのこだわり、でも必要以上にべたつかない。そしてなにか不思議な余韻が残ります。
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[投稿:2010-11-13 15:34:40] [修正:2010-11-13 15:48:46] [このレビューのURL]
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