銭ゲバのレビュー
8点 bugbugさん
近年、小林多喜二著の「蟹工船」がなにかと話題を集めている
この作品は別の切り口から、資本主義という価値観の持つ側面に
鋭くメスを入れた快作である
連載は1970年開始
私が生まれるはるか以前だ
必ずしも現代に通じるとは言い難いが、当時の世相を映す
公害問題や、学生運動などの背景の中に
資本主義の価値観を突き詰めた人間の孤独が、狂おしいほど鮮明に描き出される
う〜んなんか小難しいレビューになってしまうなぁ
とにかく読め!!
ハンマーで頭をかち割られたような衝撃に襲われる
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2009-01-26 03:19:01] [修正:2009-01-26 03:19:20] [このレビューのURL]
10点 kenkenさん
タイトル通り主人公は守銭奴であり、醜く貧乏であるためそのコンプレックスを原動力として凶行に走るという内容ですが、
主人公は金を神として崇拝する一方、無償で愛される事を常に求めています。
貧乏だった事よりも不細工である事の方が劣等感の比重として大きく描かれていると感じました。
同じような不細工女ではなく美女から愛されなければ愛を実感できないため、そのための手段として金をかき集め、逆に金になびかない純粋な存在を捜し求めています。
卑劣、凶悪、強欲、淫乱な主人公ですが、誰よりも純粋な生き様を貫き通し、非常に魅力的に映りました。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2008-07-14 17:44:32] [修正:2010-06-06 18:11:32] [このレビューのURL]