寄生獣のレビュー
8点 メカガメラさん
名作であるということに異論はないが、このサイトでも多数のレビュワーが述べている意見の傾向と自分の考えとでは若干評価のベクトルが異なる。
ここでもよく目にする寄生獣の魅力は「テーマが深い」といったものが多めだ。この作品のテーマとは大雑把に言えば「人間の醜さと素晴らしさ」なのだろうが、かなり大きくて抽象的なテーマだと思う。
これは作者の哲学であり、そもそも明確な深さの定義もない。
作者の考えが丁寧に、奥深く描写されていることは間違いないが、これ事態を深いと感じるかどうかは読者の感覚や思想により異なるだろう。
ぶっちゃけた話、テーマそのものはマンガならいざ知らず、他の媒体(小説や映画など)ではこの作品と同等以上に深い描写に思えたものも珍しくはない。
自分が考える寄生獣の凄さというのは今述べたテーマそのものなどではない。むしろ、作者が据えたテーマを作品の核とし、作者なりにその答えを終盤で提示して物語を締めくくったその「構成力」であると思う。
娯楽重視の性質を持ち、なおかつ長期に渡る連載期間や、実力が及ばなければ打ち切られるシビアなマンガという媒体で、ここまで様々なアプローチで自分の哲学をストーリーに盛り込んだ構成力は、もはや頂点と言っていいのかもしれない。
ただ、その一方で、寄生獣が漫画としての頂点かと問われれば、それはまた違う気がする。
確かにストーリー構成の完成度は最高レベルだが、漫画にはそれ以外にも必要不可欠な要素が多数あり、寄生獣はそのすべてをカバーしているわけではないからだ。
マンガのみが持つ性質を活かした、漫画のみの魅力。それこそ「画」や「コマ」を活かした視覚的且つ直感的な魅力や、娯楽性だと思う。
これはマンガにおいてはストーリーと同等のウエイトを占める要素である。むしろマンガ特有の要素という意味では、相対的により重要な要素とも考えられるかもしれない。
そういう側面の技術力を考えれば岩明均は特別優れた能力を持っているわけではない(形容しがたい持ち味こそ感じるが)。むしろ並である。
極端な話、ストーリーでは最高級だが漫画的表現は並の寄生獣と、ストーリーなんて空っぽと言われているが漫画的な演出では最高クラスのドラゴンボールのどちらがマンガとして優れているかと聞かれれば、個人的には後者を選ぶ。
ただし、寄生獣を中学生の頃に読むことができれば、人生のバイブルになったかもしれない。
少年少女に色々考えさせるだけの説得力と存在感のある作品だということは間違いないだろう。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2011-09-25 15:54:23] [修正:2011-09-25 16:09:03] [このレビューのURL]
8点 boushipanさん
とても安定して楽しめるマンガだと思います。
主人公がパラサイトと人間両方の意見のなかで
どう変化していくのかすごく楽しめました。
何度読み返しても毎回違った面白さが見えてきます。
賛否両論ありますが自分的にはとても気持ちのいい
終わり方でした
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-09-08 22:40:28] [修正:2011-09-08 22:40:28] [このレビューのURL]
6点 リッチ大佐さん
なかなか面白いのだが、どうしても昭和くささを感じてならない、重いテーマを書いているがそこまでくどくなく、淡々と読ませる力はあると思った。いろんな人に貸してみたが、その反応もたんぱくだった。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-09-05 08:46:21] [修正:2011-09-05 08:46:21] [このレビューのURL]
10点 cheeさん
人生に影響まではなかったけど、今までで面白かった漫画って何?って聞かれたときに、とっさに思い出すのがこれでした。
ひとそれぞれ感じ方があると思うので、過大評価だと思う人もいるのでしょうが、ミギーという存在がとても印象に残る作品でした
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-08-13 11:35:40] [修正:2011-08-13 11:35:40] [このレビューのURL]
6点 yiconさん
初めて読んだのが2008年頃。結構面白かったです、ハイ。しかし、人生観変わった、と思うことはなかったし、何度も何度も読み返したい!と思うほどでもなかったかな。
レビューサイトの見過ぎもマズイな、ということに気付かされました。もうちょっと前に読むかレビューサイト見る前に読めばよかったのかもね。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-08-09 20:44:31] [修正:2011-08-09 20:44:31] [このレビューのURL]
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