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5.88点(レビュー数:18人)

作者樋口大輔

巻数24巻 (完結)

連載誌週刊少年ジャンプ:1998年~ / 集英社

更新時刻 2009-11-25 06:32:20

あらすじ サッカーの名門中学武蔵野森学園に入学したサッカー好きの少年風祭将。しかし、背が低く実力も無かった将はずっと3軍でロクにボールに触ることすら出来ずにいた。「武蔵野森じゃだめなんだ」。将は公立中の桜上水中学に転校し、サッカーを始めるが・・

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この漫画のレビュー

7点 hayakawaさん

すごく安定していて読みやすい漫画。しかし、王道作品であるがゆえに、爆発的な面白さは残念ながらない。

良い部分

1 キャラクターが確立されている。

2 現実的な路線なので感情移入がしやすい。

3 絵がうまい。(女性の描写は中々だと思う)

悪い部分

1 選抜編以降の引き延ばし(個人的には完全に蛇足)

2 安定しているがゆえに盛り上がりに欠ける。

3 県大会を飛ばした点

 この漫画はキャラクター一人ひとりにスポットを当てて、なぜサッカーをするのか?という読者の問いにしっかりと答えている。スポーツ漫画においてはこの部分は絶対に不可欠であり、大義がないスポーツ漫画はいくら絵が上手かろうが、技がトリッキーであろうが所詮は駄作である。私のお気に入りのキャラクターは主人公等の所属する桜上水中サッカー部のコーチである松下コーチ、そしてライバルチームの武蔵森中の三上である。私の印象としてはコーチにしっかりとスポットを当てているスポーツ漫画総じて出来がよい。強豪でもなんでもない公立中学になぜ元日本代表のコーチがいるんだという疑問点をなくし、読者が同じ目線で物語を感じることができるようになるためである。キャラクターの描き方に関しては8点を与えてもいいかもしれない。しかし、後半の選抜編以降がいまいち好きになれないので?1点とさせていただいた。

 この物語は体格に恵まれない主人公が(以下将)努力を重ねてプロを目指していく物語である。そのため、選抜に選ばれることは、「努力は報われる」という作品のテーマをしっかりと実現しているといってもいい。しかし、私としては中々上等な選手へと成長したが、プロ(予備軍)には及ばなかった。または、プロになれたかどうかの結末は作中で描かなかった方がよかったのではないかと個人的は感じている。「スポーツは勝ち負けがすべてだ。負ければ何も残らない。だが、いい試合だった。」作中で松下コーチがこのようなことを述べているが、私はこの言葉を作品のテーマとしていれば、サッカー漫画屈指の名作になれたのではないかと感じている。試合の一試合、一試合に真剣に取り組み、たとえプロにはなれなかったとしても、そこで得られたものは計り知れないものである。このような路線で話が進行していれば、つまり県大会を飛ばさずにそこで負けて終わっていればまた違う評価になったであろう。

 

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-12 12:04:04] [修正:2011-04-12 12:04:04]

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