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6.59点(レビュー数:94人)

作者和月伸宏

巻数28巻 (完結)

連載誌週刊少年ジャンプ:1994年~ / 集英社

更新時刻 2012-01-19 13:36:32

あらすじ 今は昔、幕末の動乱期、「人斬り抜刀斎」と呼ばれる志士が居た。修羅さながらに人を斬り、その血刀を以って、新時代「明治」を切り開いたその男は動乱の終結と共に人々の前から姿を消し去り、時の流れと共に「最強」という名の伝説と化していった。

そして、時は流れ、明治11年。そこには自らを「流浪人(るろうに)」と称し、人を殺す事の出来ない刀「逆刃刀」を振るい、人々を守るべく世の中を旅する剣客、緋村剣心の姿があった…。

備考 1996年にフジテレビ系列にてテレビアニメ化、翌1997年アニメ映画化された。
また1999、2001年には原作の人誅編を中心としたストーリーを元にOVA化が行われている。

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この漫画のレビュー

8点 MAGESさん

[ネタバレあり]

身も蓋も無いことを言ってしまうと、読者にとって作品が持つテーマなんて何を扱ってようが構わないんですよね。
ただ、キャラクター達がそれに即して行動し、考え抜いた挙句に自分なりの結論を出す様がしっかりと描かれているということは非常に重要だと思うわけです。

この作品においてのテーマは贖罪。かつて多くの人間を殺めた主人公はその自責の念に作中常に苛まれるわけですが、大事な人を救う為だったり、誤った道へと進もうとしている者を説得するためだったり、或いは国家転覆を狙うテロリストから日本を守る為に、悩みながらも自らの力を振るっていきます。
そして最終章において一度はどん底に突き落とされた主人公が復活し、求め続けていた贖罪に対する答えを最後の最後に導き出す。そこでようやくこの物語のテーマは完結するわけです。

この漫画の評価内容で多いのが、いわゆる京都編で終わっておけば良かったというものなのですが、確かに少年漫画としてみるならば勢い良しバトル良しの京都編は傑作だと思います。しかしこの作品が持つテーマと真正面から向き合い決着させるには、その後の人誅編こそが物語の核心部ではないでしょうか。
それまでのお話に比べて勢いが無くなった。話が重く、暗くなった。少年漫画という括りで見るなら決して喜ばしいことではありません。しかし「るろうに剣心」という作品を本当の意味で完結させるにはやはりこの章は必須であると感じますね。

悩んで悩んで悩みぬいて、ついに自分なりの答えを出す。そのプロセスをちゃんと描いているからこそ、読み手も感情移入できるし、キャラの心情も伝わってくると言うものです。その点において優秀なこの作品は評価したいなぁ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-07-24 22:33:44] [修正:2009-07-24 22:33:44]

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