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6.7点(レビュー数:48人)

作者柴田ヨクサル

巻数35巻 (完結)

連載誌週刊ヤングジャンプ:2006年~ / 集英社

更新時刻 2011-01-12 12:53:18

あらすじ 表のプロとは違う、賭け将棋をなりわいとする「真剣師」の青年・菅田。アマ最強と自負する彼を倒したのは秋葉原の女真剣師だった。

備考 将棋監修:鈴木大介。2008年にフジテレビ系列にてテレビドラマ化。

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この漫画のレビュー

10点 とりつOBさん

常識-非常識、理性-本能、客観-主観、条理-不条理というような相反する世界を同時に熱く描くヨサクルワールドに感心して引き込まれる。
前作品と同様に異種多様なサブキャラが多くて時としてうっとうしいと思える部分もあるが効果的に楽しませてくれる。主人公はいったい誰なの?
と思えるくらい菅田にはじまり、巨乳のそよ、悪の権化(?)狂気の谷生と不思議な絶妙なバランスで濃密に絡み合っている。将棋を夢中で指した経験のある人間からすると谷生の将棋以外は、基礎から応用まで非常にしっかりしていて、盤面の駒の動きが途切れても正確に繋がっていく楽しさもある。
ヨサクルの人生観だろうか、「どうせ短い人生、命懸けて一つのことに没入して誰も見たことのない領域の感性を体感したい」という飽くなき尋常でない、不条理な努力や意志がとても面白く共感できる。
鬼将会の存在が明らかになってからは、格闘バトルの様相を呈してきて、まさかエアマスターの最強格闘家の一人ジョンスリーまでが登場して将棋を指すとは、ぶっ飛んでしまった。ほんとうに命を賭けた将棋が展開され出して、ちょっと息苦しさもあるが、現実のトップ棋士レベルを逸脱しすぎない程度で驚きや発見を今後期待する。菅田、そよ、谷生のそれぞれの凄まじい生い立ちが大人になってからの生き方を決定してる人生の不可思議さもストーリーの面白さを裏付けている。過去のたぶんどの漫画にも類似しない、敢えて言うなら「寄生獣」に似たような不気味さと深い人間愛に支えられたヨサクル節を堪能できる傑作だと思う。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-01-03 23:08:55] [修正:2011-01-03 23:12:11]

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