この漫画のレビュー
9点 拙僧若輩にてさん
言わずと知れたギャグ漫画の頂点。
連載終了後、十五年が経とうとしている今なおこの作品を越えるギャグ漫画は出ていないという、圧倒的な力を持った作品。
私はこの作者については、新井英樹しかり、天才とXXXの紙一重の所に心を置く人間が突出した作品を生み出すことの典型であると捉えている。
ヒメアノールなど後の作品を読めば、この作者がいかに常軌を逸した所で人間の深層を見ているかが分かり、また同時に、そんな人物だからこそ他人には決して真似できない笑いが生まれているということが分かる。
思うに、人間の表現力というものはその人間の持つ感性に裏打ちされているが、この作者の感性の輪は私のような凡人のそれよりも一回りも二回りも大きく、それ故にどのように面白かったか説明はし辛いがただひたすら笑えるというギャグが多く見られる。
(この点においては松本人志に共通するものがある)
1,2巻はバレーボーイズとあまり変わらない、ただ下品なだけで笑えない内容でありこそすれ、喉もと過ぎればなんとやらで、そこを堪えれば至上の笑いが私達を待ち受けている。
1巻だけ読んで敬遠されている方がおられるならば是非もう一度読み直してみて頂きたい。
ここからは個人的な感想で。
この作品には悶絶するような笑いが多々ありましたが、その中でもイガグリ田中の「送れぇーーーーッ!!」は私にとってギャグ漫画史上屈指の名言であると思っています。これが私の「マイ稲中」です。
あなたの「マイ稲中」はどの笑いだったでしょうか?
浣腸ワールドカップ? 死ね死ね団? 竹田の「おっぱい」? 海での合宿? それとも……
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-06-17 05:09:53] [修正:2011-06-17 08:37:16]