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5.33点(レビュー数:3人)

作者押見修造

巻数4巻 (完結)

連載誌週刊ヤングマガジン:2005年~ / 講談社

更新時刻 2009-11-25 06:41:39

あらすじ 恐怖の巨乳……破滅の爆乳……
悪魔的魅力の風俗嬢500人が在籍する、世にも不思議なナイトメア・ヘルス。「デビルエクスタシー」へようこそ……!!

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この漫画のレビュー

8点 yumenneさん

自分が押見作品で今の所一番好きな作品。
画力は最近どんどん向上しているようだが、ちょうどこれくらいの下手くそさのほうが、内容のいびつな変態さと合っていたのではないかと思う。自分は結局大衆受けするものより、アングラな文化が好きなタイプなので、この辺の気負いがない作品の方が好き。最近は大物漫画家という自負が生まれてしまったかなと見るのは些か性格が悪いか。
非常にくだらないのが良い。


自分は人間の(善悪に関わらず)卑小さと、そこに光る小さな力の、炎のともしびを感じるのが好きです。でも、多分一般の人々は善悪に限らず(非現実的なまでの)単純化された力強さを見るのを好むように感じます。非常に狡知で冷徹なヤクザとか、頭の回転が異常に早くて世界を決めつけてしまうような人間だとか、自分はそういうものにあまり興味を感じません。人間の曖昧さや矛盾はそこに感じられません。

天才的な人物が、到底常人には不可能な行動をやってのける、そんな描写が漫画には度々あるがそういうことが一番嫌いです。誰だって、夢を叶える可能性があるし、自分なりの志に向かって努力すべきででしょう(それは別に一日中ゲームをしていたいだとかそういうものでも構わない、本当にそれを望むのならば)、それを一番訴えないといけないのは漫画家であるはずなのに(大きな夢を叶えてその立場にあるのだから)、彼らこそが、自らを偉人とすることから遠ざけているのだと思います。実際のところ、人には、少なくとも自分で誇れるだけの人生を送ることが誰にでも許されているはずではないでしょうか。

若干話が脱線した感もありますが、そういう訳で卑小さを全肯定し、笑ってすませるような本作品の姿勢はとても好きです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2018-05-13 19:16:02] [修正:2018-05-13 19:16:02]

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