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6.64点(レビュー数:59人)

作者浦沢直樹

原作手塚治虫

巻数8巻 (完結)

連載誌ビッグコミックオリジナル:2004年~ / 小学館

更新時刻 2012-05-30 23:52:31

あらすじ スイス最強のロボットのモンブランが何者かに破壊された。同じ頃、別の場所でロボット法擁護団体の幹部が殺害された。この事件の捜査を担当するロボット刑事ゲジヒトはやがて犯人の目的が自分を含めた最高性能を誇るロボット7人を破壊する事だと推理する。

備考 手塚治虫の「鉄腕アトム」の中のエピソード「地上最大のロボット」を浦沢直樹がリメイク。

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この漫画のレビュー

8点 くろしびさん

原作は未読。
アトム自体は子供のころアニメで見たが、この原作はたぶん知らない。

アトムが主人公とはほぼ言えない話だけど、まったく違和感がない。
むしろ序盤の展開としては非常におもしろい。

こういうサスペンスものは謎が解かれると、最後はその相手との戦いになるわけだけど
それは話によってはバトル・アクションだったり頭脳戦と形は様々ではあるが、
この決闘・バトル部分が浦沢直樹は下手ってことはないけど普通なんだな、と感じる。
他の作品のYAWARAやHappyではスポーツでの戦いでも、つまらないってことはないけど普通。
MONSTERやこの作品の不気味さを含んだドキドキ感に比べるとやはり差を感じる。

同様にちょっとせつないストーリーについても、
マスターキートンや今作の各エピソードなどからもうまいと思う。

これだけ面白いのに、みなさんの評価がそこまでではないのは、
最後の決闘と終わり方で評価を下げているようだ。
決闘については確かに魅力ないものだったが、終わり方については、
はっきりさせなかった部分が多かったが、大体想像がつくレベルまでは触れていて
個人的にはあり、という感想です。原作も同様であればなおさら悪くないと思う。

話的にはドキドキ感が段々せつなさが混じってくる展開で、
完璧なロボット(人口知能)なほど感情を持ち始め、それが故に
人も殺すし、嘘もつくという、人間というむしろ完璧でないものになっていく。

ロボットってドラえもんみたいに友達ロボットになれるようなものが
理想で目指しているところがあるけど、行き着く未来・社会はこの作品で
描かれているように複雑で難しいものなのかもしれない。

どこまで原作通りなどかはわからないが、巻末のインタビューなどを見ても
かなりアレンジされているようなので、原作を読む機会があれば再度評価しなおしたい。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-11-03 15:37:41] [修正:2010-11-03 15:37:41]

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