あらすじ
「ぼくのすんでいるところは 山と海しかないしずかな町で―はしに行くとどんどん貧乏になる。そのいちばんはしっこが ぼくの家だ―」。
腹違いの兄、一太。突然現れた、美しくてやさしい年の離れた姉、神子(かのこ)。そして「ぼく」、二太。
クスリを売る。体を売る。金を貸す。とりたてる。この町の多くの大人たちは、そんなふうにして生きている。
神子ねえちゃんは言う。「泣いたらハラがふくれるかあ。泣いてるヒマがあったら、笑ええ!!」。ヤク中の父を亡くしたばかりの少女は、うまく泣くことさえできずに、不思議そうにこう言う。「息するたびにな、ノドの奥に小石みたいのがたまるんよ。食い物の味わからへん」。むき出しの現実を見ながら、幼い心にいくつもの決意を刻んで「ぼく」は成長していく。
この漫画のレビュー
10点 とみーさん
見開き1ページで1つのお話がまとまってしまうので、映画のように盛り上げて盛り上げて最後に泣かせるというタイプが好きな人には不評なのかなと思います。
もともと好みの分かれる作者ですので、得点のばらつきはしょうがないと思います。
私は遠慮なく10点をつけさせてもらいました。
底辺の人間たちをみて、自分が恵まれているなぁ という現実よりも、その現実の中で自分は精一杯全力で「生きて」いるんかなぁとか思ってみたり。。。
作者も別に共感なんかしてもらいたくはないんじゃないかな とか思ってみたり。。
結局、批判賞賛形はどうあれ この作品について考えてみた人は読んだ価値があるんだと思う。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2008-03-11 21:01:21] [修正:2008-10-04 13:46:42]