王ドロボウJINGのレビュー
10点 団背広さん
小学生当時、みんなはコロコロを読んでいたが、俺はボンボン派だった。ぶっちゃけ買っているのはクラスで俺だけという有様だったが、それでも俺はボンボンを買うのをやめなかった。
理由はこの漫画が連載していたからだ。
小学生の俺はJINGの連載第1回を読んで思った。
「うわ、わけわかんねぇ!!」
でもこうも思った。
「わけわかんねぇけどスゲー格好良い!スゲー面白い!!」
俺はそれまでこんな特殊な漫画は読んだことがなかった。まるで脳に電撃が走るかほどの衝撃を受け、何度も何度も読み返して理解しようと勤めたことを今でも覚えている。
この漫画にオリジナリティのあるものは素晴らしい、自分の世界をしっかりと確立して描いているものは素晴らしいということを俺は教わった。
その当時はそこまで考えなかったが、しかし感覚的に感じ、そのことだけは理解していた。話の内容は理解できなくとも。
それからというもの、俺は映画にしろ音楽にしろ何にしろ、特殊なもの、新しいもの、オリジナリティのあるものを飢えたように求めるようになった。新しい、どこにもないものを見たときの衝撃。それを現在進行形で求めている。
おそらく俺は小学生のときJINGの1ページ目を開いて感じた、忘れられないあのインパクトをいまだに追い求めているのだろう。
俺にとって間違いなく、漫画というメディアを超え魂を揺るがし、人生に影響した作品だ。満点以外はつけられない。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2005-05-03 22:45:46] [修正:2005-05-03 22:45:46] [このレビューのURL]
8点 電光石火さん
芸術祭参加作品のような綺麗な漫画。
世界設定や背景に手が込んでいるし、キャラも魅力的。
ストーリー性のなさに批判の声があるようだけど、
それを差し引いても全体としては美しい。
人に勧めることのおおい作品です。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2008-04-13 00:05:27] [修正:2008-04-13 00:05:27] [このレビューのURL]
6点 souldriverさん
まず、この漫画にストーリー性を期待してはいけない。
初期の低年齢を意識したものから中期以降の大人っぽい作風まで、ストーリー自体に面白みを見出すことは一度もなかった。
よく雰囲気重視の作品だという評価が下されるが全くその通りで、先人への尊敬と愛を以て描かれる幻想的な世界観や遊び心に満ちたセリフ回し、独特の画の表現方法は古い叙景映画の手法に近いものがある。
ここに魅力を見出せるかどうかによって見る者の印象はがらりと変わってくる。
かといってオタク的なウケ狙いの要素が無駄に強調されている訳でもなく、あくまで作者の頭の中に存在する奇妙な世界の一片が豊富な知識よって自由に描かれており、大衆的な他の作品とは一線を画するものがある。
かなり低年齢層向けのボンボンという雑誌上でこの不思議な作品が成立していたことは今考えても奇跡としか思えない。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2007-06-21 17:38:16] [修正:2007-06-21 17:38:16] [このレビューのURL]
3点 カルマさん
『BLAME!』とかが好きな人は好きだと思います。
自分には合いませんでした。
絵がだんだん綺麗になっていくけど、上手いとは思いません。
何が起こってるのか分かりにくいコマも多々ありましたし。
世界観はまずまずですね。
確かにこれがボンボンに連載してたとは思えないなぁ。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2006-11-02 00:53:01] [修正:2006-11-02 00:53:01] [このレビューのURL]
10点 Leonさん
黄金期のボンボンにおいてひときわ異彩を放っていた傑作。
凄まじく上達していった絵とシビれる台詞回しが何より魅力的。
オマージュやパロディの仕上げ方、奇抜な発想の数々に
何度読んでも驚かされた。他の方と仰ることが被るがまさにアートと
呼ぶに値するだろう。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2015-09-20 22:15:50] [修正:2024-05-31 09:40:17] [このレビューのURL]
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