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7.81点(レビュー数:11人)

作者山岸凉子

巻数11巻 (完結)

連載誌LaLa:1980年~ / 白泉社

更新時刻 2010-06-05 16:41:20

あらすじ 蘇我毛人はある日天女と見まごう美しい女童に出会い、ほのかな恋心を抱く。それは並はずれた知性と威厳を持つ年若い厩戸王子であった。孤高の王子に畏怖の念を持ちつつ近づいていく毛人,王子は自分の不思議な能力に共鳴できる毛人に徐々に心惹かれていくが・・。

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日出処の天子のレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全9 件

9点 さん

作者の他の作品を読んでも設定の中での登場人物の心情を読者が理解できるように描かれている。

登場人物のその場面での心情は読者まかせにせずに理解できるように描かれているべきだと思います。

ハッピーエンドでなくとも納得できる終わり方です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-10-01 18:52:19] [修正:2017-10-01 18:52:19] [このレビューのURL]

9点 kuroneko3298さん

聖徳太子(厩戸の皇子)をモデルに描かれる衝撃的不思議太古ロマン。

--何が出来ようとも・・・自分は
 真に欲するものを手に入れることは出来ない・・・

そんな自分の未来が見えていた皇子にとって政治も、愛も無用のもの---?
しかし自分を畏れず屈託なく笑う蘇我毛人と出会った時から
湧き上がる「欲」に苦しむ皇子。やがてそれは「執着や嫉妬」となって
毛人を苦しめていくことになってしまう・・

涙を流し毛人に愛を請う皇子の姿に 涙。
彼が真に欲し、手に入れられれないもの--
それは母でさえ畏れる自分を--人として愛してくれる人--
だったのでしょうか・・?

蘇我とは敵対する姫を愛してしまった毛人
兄である毛人を愛してしまった刀自古
皇子に愛されることのなかった妻大姫-

さまざまな人たちの 報われない愛が
苦しく哀しく胸を打つ秀作----。
仏とは---救いとはなんなのか・・・。
何度読んでも引き込まれます。深い。まさしく名作!!



ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-10-26 23:46:09] [修正:2012-10-26 23:46:09] [このレビューのURL]

9点 玄米茶さん

山岸涼子のマンガでは、不幸になるべき人間は不幸になる。マンガ的なドンデン返しはほとんど起こらず、非情な現実は哀れな登場人物たちを押し潰していく。「ここでこいつはこうならなきゃウソだ!」と言わんばかりの展開を読んだ読者は、「ああ…でも山岸涼子分かってるじゃん!!」という面白がりかたをする。「分かってるじゃん」と思うのは、もちろん自分の過去を鑑みてのことだろう。上質な「悲劇」は、読み手の人生の反省会みたいなモンかもしれない。


「悲劇」を描くのがとても上手い作者だが、このマンガはそのなかでも筆頭。もちろん「テレプシコーラ」や、短編では「天人唐草」などもチェックして欲しい。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-15 23:50:42] [修正:2011-04-15 23:50:42] [このレビューのURL]

9点 blackbirdさん

まさか聖徳太子をこういう風に描くなんて、誰も思わなかったでしょう。発表当時から相当なインパクトを持ち、それから何十年たっても、相当な読みごたえ。強烈な作品です。

ファンタジー、オカルト、同性愛、近親相姦、神に仕える者への愛。
この作者でなければ、まとまらなかったと思います。

また、死や魑魅魍魎を少女マンガでこんな風に描くなんて誰ができたでしょうか。
だんだんと死霊が近づいていって、帝を連れていくところなんて、本当に怖かった・・・。
魑魅魍魎と遊ぶところは結構かわいかったですが。

それにしても、すべてを手に入れた聖徳太子が、一番欲しいものは手に入れられなかった切なさといったら。
完璧な人間などいないのですね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-10 16:10:00] [修正:2011-04-10 16:10:00] [このレビューのURL]

8点 torinokidさん

名作ですな。のめり込んで読んでしまう。
新たな聖徳太子像の提示という点でも高評価。

聖徳太子が主人公な訳だから舞台は飛鳥時代。いわば古墳時代後期。
強烈な大昔なんだけど違和感なく仕上げている辺りはさすが。

若干ホモセクシュアル風な描写が気にはなるが
発表された時代を考えると已むなしか。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-03-12 15:35:55] [修正:2011-03-12 15:49:22] [このレビューのURL]

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