あらすじ 舞台は江戸時代。元・公儀介錯人にして水鴎流の剣の使い手である主人公、拝一刀(おがみ いっとう)が妻である薊(あざみ)を殺した柳生一族と呼ばれる者たちに復讐するべく、息子の大五郎と共にさすらいの旅をする。
備考 1987年、日本の漫画としては最も早い段階に北米に輸出され、ダークホースコミックス社 (en:Dark Horse Comics) により『Lone Wolf and Cub』として英語版が出版され、日本を代表する漫画として高い評価を受けている(なお表紙絵は『子連れ狼』の大ファンであるフランク・ミラーが担当)。単行本の部数は日本国内830万部、全世界1180万部以上を記録した。 (Wikipediaより)
子連れ狼のレビュー
10点 朔太さん
全403話28巻の長編である。長編ではあるが、無駄に長くはない。
武士道を語り、時代の理不尽さを語り、親子を語るには
6年の時間と403話の労力が必要だったのである。
本作品をはじめ、小池一夫と小島剛夕による漫画作品は、
エンターテイメントとしていかに優れているか、万遍の
言葉を尽くしても足りない。
本作は、その中でも頂点に立つ最高傑作である。
小池一夫が愛した「もののふの道」は、間違いなく美しく正しい。
現代の多くの人々に支持されながらも、その生き方は
尋常ならざる確信がなければ貫けない。
しかし、それを貫き通す美しい境地は、かくあるべしと、
小池が分かりやすく説明してくれているかのようだ。
紆余曲折の末、いかに最終話を迎えるのかと思うと、
途中で投げ出せなくなる面白さも備えている。
はたして、最終話は最高のエンディングである。
いろんな思いが綜する最終話だと感じ入った。
海外でもリメイクされた作品が紹介されているようだが、
肝心の日本では小池の残した作品群が古めかしく過去のものと
いう扱いがされているようで残念である。
是非、心ある日本男子には一読をお願いしたいと思うばかりである。
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[投稿:2023-08-13 09:00:29] [修正:2023-08-13 09:00:29] [このレビューのURL]