弱虫ペダルのレビュー
8点 Scroogeさん
アキバへ自転車で通うおたく少年が高校入学をきっかけに自転車レースの魅力にとりつかれていくスポーツ漫画。
自転車競技に対して全く知識の無い素人が想定読者。
主人公と読者を重ねることで、新しいテクニックや道具が登場するたびに新鮮な驚きを与えている。
簡単に言うと、自転車ってすごい!自転車って楽しい!と繰り返し言う漫画。
そこへ、少年漫画的なライバル対決のカッコ良さを持ち込んでいる。
全体的に漫画が上手い。既存作品のから取り入れた要素の集合体だが、全体のまとまりの良さと勢いでグイグイと読ませる。
悪く言えば模倣、良く言えば過去に学んだ王道。
キャラクター造形も少年漫画らしく、能力や性格の立て方が上手い。
スポーツの勝負なのに選手同士がやたら会話していたり、
得手不得手が極端で非現実的なところは、少年漫画だからしょうがないというところか。
新しい道具、新しい技術の連発と、既存作品からの取り込みは、ウブな読者には効く。
しかし、自転車レースの漫画をよく読んでいる人ほど楽しみにくいかもしれない。
自分はこれが初めての漫画でラッキーだったと思う。
余談だが、タイトルの『弱虫ペダル』は内容にマッチしていない。
弱虫が自転車で強くなる漫画ではなく、基本的に誰も弱音を吐かない。
2013.12追記
インターハイが終わった後も悪い意味でテンションが下がらない。
全キャラが暑苦しくレースに賭ける思いを語り合い、順番に必殺技を繰り出して話の都合で負けていく。
敵と勝負してないのにこの苦しさでは、レースはどうするのか。
もはや自転車に乗ると楽しいとかいう次元ではなく、各キャラの設定と都合を延々並べているだけ。
絵的にも勢いを前面に押し出して、デフォルメ描写が強まり続けている。
少年漫画のフォーマットに寄り添いすぎて自転車レースを描いているように見えなくなってしまっている。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2012-06-18 12:50:16] [修正:2013-12-15 16:23:37] [このレビューのURL]
6点 二軍Tシャツさん
確かに熱い!
確かに面白い!
でもなんかすごい既視感!
over driveやシャカリキとあまり変わらない「熱さ」がそこにはあります。
嫌いではないですが、ロードレース漫画としての新しさがない。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-03-27 16:24:50] [修正:2011-03-27 16:24:50] [このレビューのURL]
9点 shinpe-さん
一介のロードバイク乗りがレビューします。
末はランスかパンターニか。恐るべきクライマーの資質の持ち主が開花していくお話です。同時にオタクだった少年が自転車に乗ることで自分自身の居場所を見つけていく物語です。
とにかく走っている人間・闘っている人間の描き方が秀逸。荒削りかつポップ、いい意味で力の抜けた絵が自転車競技のスピード感を感じさせてくれます。読むたびに「(ペダルを)回さなくては!」と夜道に漕ぎ出すモチベーションをくれる漫画になっています。同時にチームメイト(特に先輩)の描き方も巧い。ライバルとして、導き手としての先輩の姿は涙を誘う場面も少なくありません。
ライバルたちのキャラクターも秀逸。現在チャンピオンでの連載もフォローしていますが、毎週毎週熱すぎる展開が素晴らしいです。このまま一気に突っ走って、坂道君やライバルたちが世界で走る所まで書いてくれればいいなぁと妄想してしまいます。
僕のようなおっさんにも、小学生ぐらいの子どもにも楽しく読める稀有な漫画のひとつだと思います。ツールドフランスで敢闘賞を獲得した別府選手がシャカリキを読んでいたことは有名な話ですが、この作品もそんな存在になるのではないかと個人的には思います。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-02-17 22:22:30] [修正:2010-02-18 09:49:10] [このレビューのURL]
7点 景清さん
なるほど、これは万人にお勧めしたくなる良作スポーツ漫画だ。
チャンピオンのお家芸である自転車競技をテーマに据えつつ、オタク趣味の草食系メガネ男子を主役に据えることで本誌特有のアクの強さをゆるめることに成功しており、間口の広い作品となっている。
根性だ熱血だといった価値観から遠く離れた位置にいたはずの少年、小野田坂道は、しかし「アキバにタダで行けるから」というそれだけの理由から千葉県-秋葉原間往復90kmの道のりを幼少期からママチャリ転がし続けてきた。
運動音痴で人付き合いも苦手だったそんな少年がしかし知らずに蓄積し続けた才能の片鱗が、高校入学の新たな出会いを経て一気に爆発する展開はベタだが熱いものがあり、また三つ子の魂も何とやらでそのように才能を開花させた後も萌えオタクとしての本分を忘れず鼻歌(アニソン)を口ずさみながら箱根の山を駆け登る主人公の姿は別の意味で頼もしく、またある種の不気味な怪物性(凄み)を見せつけている。主人公の常人離れした天才性の発露を、まさかアニソン鼻歌で表現してしまうとは!
そしてそんな不気味さもしかしナチュラルに受け流せてしまいたくなるような爽やかさも活写されており、作者の優れたバランス感覚が冴え渡っている。バランス感覚と言えば、体育会系的ノリから距離をとる一方で努力や根性を否定しないあたりも巧い。
そんなわけで連載開始当初から面白がって読んできた一方で、チャンピオンらしいアクの強さももうちょっと欲しいなぁと贅沢な不満を抱いていた。いささか優等生的すぎてチャンピオンらしさが足りないというか何というか…。
ところが、そんなある日のこと、いよいよインターハイ編がスタートした丁度その頃…!!
「弱泉くんや。 キモッ!キモキモキモキモッ!」
「アブ(腹筋)!アブ(腹筋)!アブアブアブアブアヴィィィィィ!」
三つ子の魂何とやら。やはりチャンピオン漫画はチャンピオン漫画なのであった。今後も楽しんで読もうと思います。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-01-06 23:54:20] [修正:2010-01-07 00:03:01] [このレビューのURL]
7点 ポケモントレーナーみゆきさん
ポケモントレーナーみゆきです!
弱虫ベダルは素直に楽しめる良作です!
ただ、1つの試合がとんでもなく長いです!!
主人公・小野田 坂道は、アニメやマンガをこよなく愛する高校1年生。
オタクの友達を作りたかった彼はアニメ研究部に入ろうとするも、人数の減少で既に活動休止に…
なんとか人数を集めたい坂道に声をかけたのは、イケメンで自転車競技者でもある同級生・今泉。
彼は学校の前の超急勾配の道を歌いながら余裕を持って登る坂道に興味を持って、「自分が負けたらアニ研に入る」という約束で自転車勝負を挑みます!
千葉から秋葉原までの片道45kmの道のりを小学校4年生ころから自転車で毎週駆け抜けてきた坂道は善戦するも敗北。
それがきっかけで自転車と関わっていき、個性的な先輩やライバルとしのぎを削ってどんどん人としても成長していきます。
流れとしては王道!
でも、とにかく心理描写がめっちゃ細かい!!
話の流れは正直ゆっくりですが、それを楽しめる方にはたまらない名作だと思います♪
以上、ポケモントレーナーみゆきでした!
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2020-06-02 05:40:22] [修正:2020-06-16 18:43:03] [このレビューのURL]
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