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W3


7.5点(レビュー数:2人)

作者手塚治虫

巻数2巻 (完結)

連載誌週刊少年サンデー:1965年~ / 小学館

更新時刻 2010-09-15 23:57:25

あらすじ 銀河パトロール要員の宇宙人3人が銀河連盟から派遣されて地球にやってきた。彼らの任務は一年の調査の後、そのまま地球を残すか、反陽子爆弾で消滅させるかを決定することであった。ボッコ、プッコ、ノッコの3人は地球の動物の姿を借り調査をすることにし、それぞれウサギ、カモ、ウマとなる。そして、彼らと出会った少年、星真一はひょんなことから、彼らと知り合い行動を共にすることに。(wikipediaより)

備考 当初は週刊少年マガジンで連載されていたが、不祥事に伴い連載が中断、その後、週刊少年サンデーにて連載再開した。

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W3のレビュー

点数別:
1件~ 2件を表示/全2 件

8点 ドルバッキーさん

地球を滅ぼすかどうかの調査のために宇宙パトロール隊のW3が円盤に乗って地球にやってくるところから始まります。

その円盤には反陽子爆弾が積んであるのです。


僕はこの設定だけででもう物語りにのめり込んでしまいました。

SFが得意な漫画の神様である手塚治虫が描いただけはある大変読み応え満載の漫画でした。

最後のどんでん返しは必見です。

SF好きにはぜひとも読んで欲しいですね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-04-08 22:27:39] [修正:2012-04-08 22:27:39] [このレビューのURL]

7点 booさん

 W3(ワンダースリー)は小学生の頃に学校の図書館で読んだことがあった。当時気に入っていた漫画が今読み返してもこれ程までに楽しいって多分すごいことだ。かつてW3や真一の活躍に胸を踊らせていた気持ちを思い出しつつも、結末では手塚SFの極みの一端を感じられる。

 結局人間は正なのか悪なのかという疑問は今も昔も誰しもがどこかで考えてきた。
 地球を存続させるかどうかの判断を下すよう命じられたW3と反陽子爆弾を自国の権益に利用しようとする国、世界平和を目指す秘密機関。様々な思惑が絡み合う中で、真一や馬場先生に輝くヒューマニズム。手塚治虫は娯楽的な冒険SFのオブラートに包んで、読者に古典的で素朴な疑問を問いかける。
 
 アラン・ムーアのWATCHMENでは正義も悪も溶けてなくなり、ノーランのダークナイトでは曲がりなりにも一つの回答が示された。
 そういう後発の作品に比べるとやっぱりW3は物足りない。でも子ども向けに少年サンデーで連載されたことを考えるとちょうどよい塩梅なわけで。気楽に読めて、考える余地も十分にある。そもそも約50年前にこんな漫画を描けるのはやっぱり手塚治虫の凄みだよなぁ。

 よく賞賛される驚きの結末は、私がある程度年もとって色んな作品を読んできたからか今読むとそうでもない。手塚治虫作品に時に感じられるお仕着せのヒューマニズムが気になる部分もあるのだけれど。
 じゃあ結局私が何を気に入っているのかというと、もうボッコ隊長が可愛すぎてしょうがないってことで。これはもはや異常ですよ。

 というのもボッコ隊長は地球人に疑われないためにウサギの体になっているのだけど、私が感じてるのは動物が可愛いとかそういう感情ではないんだよなぁ。どっちかというとボッコ隊長の純真さや仕草という一挙一動にときめいちゃっているのです。プッコにキスした時なんか私の胸までドキドキしたよ。ウサギとカモなのに。
 手塚治虫のいう「私の漫画は記号です」というのがある面最大限発揮された結果かもしれないけれど、これは他にない体験な気がする。手塚治虫が変態なのか、私が変態なのか…。

 子どもの頃に読んでそれっきりという人にはぜひ読み返してみて欲しい。あの頃にわくわくした気持ちを思い出しつつも、新たな発見があると思う。もちろん全く読んだことのない人にもおすすめ。ボッコ隊長に惚れたのは私だけではないって信じてる。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-01-16 18:34:47] [修正:2012-01-16 18:50:32] [このレビューのURL]


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