ニューヨーク・ニューヨークのレビュー
8点 トトさん
羅川真里茂が本気で取り組んだ同性愛漫画。
正直ここまで真正面から書かれると頭が下がります。
確かに同性愛をテーマにしているということで、そういったシーンも多い。
しかしこの作品は、ヤオイ的作品と一線をがし、同性愛者とどう向き合うかを真剣に描いてくれています。
自分に偏見はない、などと思っていても、実際にその場になるとどのように接すればよいかわからない、ということは多いと思います。
気を使わな過ぎるのも礼儀に反するし、気を使いすぎるのも逆差別となる可能性がある。
この作品はその難しい答えの一例を提供しているように思います。
ただ唯一の難点はエピソード?の話の必要性がまったく感じないこと。
それまでのストーリーとはここだけまったく違い、全体から見ると完全に浮いてしまっている。
「赤ちゃんと僕」の時と一緒で、無理やりエンディングへつなげるために事件を起こしたようにしか見えない。
ここに話数を割くのではなく、最後のエピソード?をもっとがんばって欲しかったな。
そういう意味でこの点数しかつけられないが、この漫画はもっと高く評価されるべきものだと思う。
ぜひ皆さんに読んでほしい作品です。
ちなみにこの本を読む上でのBGMとしては、フランク・シナトラの「NewYork NewYork」よりか、ミュージカルRENTの「Seasons of Love」が個人的にはオススメ。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-03-21 19:37:59] [修正:2009-03-21 19:37:59] [このレビューのURL]
5点 beeさん
花とゆめ掲載だったんですね。それが一番の驚きです。
どこかで美化されただけのヤオイが好きな女性より
同性愛者の男性に評価されたと聞いた事があり読んでみました。
単に上辺だけの作品じゃなかったので最後まで読んでみて
面白いとは思いましたが、展開が重すぎたので気軽に手を
出せる作品じゃないと思います。
ホント、「赤ちゃんと僕」から期待して読んだら失敗すると思います。
最終巻の最後に収録されていた短編が結構良い作品だったので
そちらだけなら読んでみてもいいと思います。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2005-06-18 22:27:50] [修正:2005-06-18 22:27:50] [このレビューのURL]
3点 ムキッキーさん
わしにはこゆかったです。
「赤ちゃんと僕」を執筆する傍らでこの様なゲイの恋愛を真っ向から描くなんて、
思い切った事をされたなあと思います。
羅川さんは人物の心理描写が非常に上手く、脇役一人一人にしても丁寧に描くので
漫画家としての姿勢にはすごく好感が持てます。
でも「赤ちゃんと僕」が好きだからこれも読もうかな、という方には正直お薦めできない。
基本的にこういう男女間以外の恋愛漫画を読まない自分には合わなかったです。
他の作品に比べて絵が大人向けに濃くなっているので
こういうテーマには合ってるのかも。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2005-06-04 22:38:00] [修正:2005-06-04 22:38:00] [このレビューのURL]