監察医 朝顔のレビュー
10点 朔太さん
30巻300話を完読しました。
事件、事故で亡くなった人の死亡原因を検死解剖で調査する医者が、監察医です。
だから、基本は事件や事故の謎を中心に物語が展開されます。
その謎解きが当初は中心でしたが、300話の大長編ですから、それだけではなく、
主人公朝顔の恋はもちろん、日々に出会う人たちとの関わりと心の交流が
テーマになっています。
当初はそれほどでもなかったのですが、朝顔の恋、失恋、結婚、離別、出産
などを通した女性としての当たり前のようで当たり前でない日常を通して、
人生への慈しみがとても感じられるようになりました。
派手な展開はないのですが、長編に付き合っているうちに、朝顔という
人物の深層まで理解できるような親密さを感じるようになりました。
特に、最愛の夫との別れは、心が痛みます。
医者と女性という立場を切り分けない描写は、共感致します。
ただし、朝顔自身は美人という設定なのですが、私には朝顔というより
お多福顔に見えて、あまり美人さんには思えないところが、
少し残念な気がしています。
でも、全体にわたって共感を呼び、ほのぼのとした隠れた名作だと思います。
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[投稿:2025-03-08 10:03:15] [修正:2025-03-08 10:03:15] [このレビューのURL]
5点 torinokidさん
遺体の声なき声を聞き、真実を導き出す監察医を主人公とした作品。
ジャンルとしては法医学ミステリーとでも言うのだろうか。
基本的に一話完結で、木村氏作品らしく「良い話」が多い。
連載誌で読むとなかなか面白いのだが、単行本で読むと
若干ストーリーがパターン化してるように感じないでもない。
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[投稿:2011-01-09 22:06:35] [修正:2011-01-09 22:06:35] [このレビューのURL]