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8点(レビュー数:1人)

作者大和和紀

巻数8巻 (完結)

連載誌少女フレンド:1981年~ / 講談社

更新時刻 2011-04-23 22:14:35

あらすじ 明治8年、山梨で両親を亡くした卯野は横浜の貿易商に引き取られ小間使いとして働くことになった。そこの美しいお嬢様万里子とは不思議と気が合い、横浜の海を眺めながら二人でまだ見ぬ海外に憧れる。そして隣に住む医者を志す森太郎に二人して惹かれていく。
明治時代に横浜やアメリカ、イギリスを舞台に二人の少女が夢を愛を浪漫を生きる物語。

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ヨコハマ物語のレビュー

点数別:
1件~ 1件を表示/全1 件

8点 鈴森一さん

1980年代の少女漫画です。
往年の名作だそうですが、私は2022年になってから
その存在を知り、ネットで取り寄せて読んでみました。

絵柄に、「古き少女漫画」を感じます。
動きは少ないですが、きれいな絵柄です。
特に、着物を着た女性の絵が素晴らしいです。

主人公は姉妹同然に育った2人の同い年の女性で、
その2人の女性の11才から23才まで(明治8年から明治20年まで)
を描いています。

異国への憧れ、勉学の努力、淡い初恋などを描いた学生時代、
恋愛がリアルな結婚へとつながる20才頃、
そして結婚後の数年間、と続きます。

物語性というか、詩情というか・・・そういうものを強く感じさせます。
抒情性豊かな物語で、素晴らしいと感じました。


全体的にセレブな雰囲気でロマンを感じさせますが、
私たちの実人生と妙にリンクする場面も多いです。

異国へ憧れ英語を熱心に勉強した学生時代、
大人になってそれを生かした仕事に就くが、
次から次へといろんな問題が発生し、
学生時代の夢を叶えたと浸る暇などない、
というところが特にリアルです。

また、万里子の結婚生活もリアルです。
セレブ夫妻なのに・・・庶民の自分が感情移入してしまいます。

豪華さと、抒情性と、人生のリアルさとが同居している
ところがこの作品の魅力です。

最後に短所と感じたところも書いておきます。
それは、数コマでストーリーが目まぐるしく動きすぎるところです。
この点は、2020年代の漫画とかなりテイストが違いました。
1つのエピソードがページの途中で終わって、
同一ページの次のコマですぐ次の話が始まる、ということが多く、
余韻に浸りにくいと思いましたが、そこは、
そんなもんだと割り切って読みました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2022-02-02 12:23:00] [修正:2022-02-02 12:24:06] [このレビューのURL]


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