あらすじ 大公国には陸海空の三軍の他に、補給・輸送を主任務とする「兵站軍」が存在する。デスクワークが多く命の危険が少ない兵站軍将兵は、他の兵士たちから「紙の兵隊」と呼ばれ蔑まれていた。そんな「紙の兵隊」になったばかりのマルチナ・M・マヤコフスカヤ少尉は、占領地アゲゾコ要塞の補給廠へ配属を命じられる。士官学校同期の中でもっとも早い任地入りに胸を弾ませるマルチナだったが、2年前からの戦争で占領されたアゲゾコ市には主敵・共和国寄りの住民も多く、要塞の駐屯軍にも腐敗がはびこり、真面目な彼女にとっては衝撃的な職場だった。しかしマルチナが配属された管理部第二中隊をはじめとして、アゲゾコの兵站軍組織には彼女により変化がもたらされてゆくことになる。
大砲とスタンプのレビュー
6点 臼井健士さん
架空の軍隊を舞台にして、激しい戦闘の起こる前線部隊ではなく、物資補給を中心とした後方部隊の視点で描く。
主人公が生真面目な女の子。喩えて言うと
「機動警察パトレイバーの泉野明」。登場シーンからして、部隊に配属されるシーンでモロ被り。
まだ処女だと思われる。
その配属される軍隊は「天空の城ラピュタに登場する政府軍」そのもの。
当然に車両やら戦車やら戦闘機が毎回のように登場するのだが、イチイチ全体像を映してからふきだしで「機能・役目等の解説」を細かく入れるのが特徴。
絵柄は可愛らしいのだが、展開は以外にもシビア。人の生き死にが数回に1回は必ず入ってくる。
後、兵士たちが通う娼館なども描写していているのも、見た目にそぐわないがイイ。
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[投稿:2014-01-03 12:43:35] [修正:2014-01-03 12:43:35] [このレビューのURL]
5点 頭突き串の寿司さん
ソ連を模した架空の国・アゲゾコ大公国の兵站軍を舞台にした物語。
主人公はデスクワークが得意な女性少尉で、「責任問題です!」が口癖のお硬いお役所人間。
前線では戦わず、物資の輸送や補給などの後方支援が任務の兵站軍を主役に据えたところに惹かれた。
コロコロしたかわいらしい絵柄も好み。
作者・速水螺旋人氏の"魂の祖国"であるロシア(ソ連)を舞台としながら、一見マニアックに見える兵站の仕事もコメディチックに描かれていて読みやすい。
しかし読み終わったところで「ふーんこういうのが好きなのね」という感想しか出てこない。
ミリオタ読者の支持は得られるかもしれないが、ミリオタへの入り口にはなりにくいといった感じ。
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[投稿:2013-08-31 01:03:24] [修正:2013-08-31 01:03:24] [このレビューのURL]