「頭突き串の寿司」さんのページ

総レビュー数: 99レビュー(全て表示) 最終投稿: 2011年09月14日

剣牙虎や龍、導術などのファンタジー要素込みの架空戦記マンガ。皇国=日本、帝国=西欧連合みたいな感じかな。1巻の時点で主人公・皇国サイドがかなりの劣勢であり、その息も詰まる戦闘描写にぐっと引き込まれた。

登場人物もひとり残らず魅力的で、とくに主人公・新城は指揮官としてのキレ者っぷりと、いかにも人間臭い自己嫌悪や戦への恐怖という二面が描かれていて、これがめちゃくちゃ良い。
戦場以外の人間関係でもしたたかに、しかし決して完璧な人間ではないからこそ、笹嶋言うところの「面白い友人」ができるのだろう。
そんな新城の活躍をもっと見ていたくもあったのだけど…。
単行本たった5巻ではあるがその密度は高い。

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[投稿:2014-09-12 23:19:56] [修正:2014-09-12 23:19:56] [このレビューのURL]

かつてテレビドラマのなかで「怪盗ワッツェル」を演じ人気を博した俳優も、今では落ちぶれ、詐欺師まがいのセールスマン。そこへ余命短い少女の命を救ってほしい、という依頼を受け「ワッツェル」の大ファンである少女の前で彼は再びヒーローを演じることになる。
イメージ療法・・・ワッツェルには少女が夢のなかで脳内腫瘍を倒していくその手助けをさせるという。
果たしてこのシナリオにはハッピーエンドが用意されているのか?というお話。

“The desire is different from believing it.”
話作りはすごい丁寧だし、 “信じる”ことについて一貫したテーマを描き切ってはいるんだけど、強く印象に残るものもなく、佳作止まり。
アオハルコミックスへの期待度が高いのでたまたま手に取ってはみたが、これを絶賛するのは作者買いしている層なのかなと思ったり。

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[投稿:2014-09-12 23:17:34] [修正:2014-09-12 23:17:34] [このレビューのURL]

柔道選手の主人公・黒沢心はケガでその道を絶たれことにより出版社に就職、漫画雑誌編集部に配属される。体育会系らしく、持ち前のガッツと体力で漫画作りの仕事に奮闘していく…という、よくあるといえばよくある熱血仕事モノ。

新人漫画家の育成や、はたまた巨匠がスランプから脱するきっかけを作る。生き生きと、ときにオーバーに、日々の仕事に感動を覚える主人公のキャラには好感を持てる。
主人公は編集部の心であるが、書店員や製作所の社員、“消えた漫画家”の娘などマンガ作りの周りにいる人たちも描かれ、人間ドラマとしての側面も持つ。
そうしてたくさんの人たちの手を経てヒットは作られていくという事実。1巻ラストの「売れたんじゃない。俺たちが売ったんだよ!!」というセリフには震えた。
そしてなにより、この単行本自体の奥付にはスタッフや編集者だけでなく、装幀・販売担当・宣伝担当・制作担当の名前がクレジットされている。この一冊にたくさんの人の手が関わり、また逆にたくさんの人の人生を支えていることを実感できるのだ。

こういう裏方を描いた作品はどこまでいってもフィクションとして捉えられがちだが、業界とはそもそもマンガの題材にならない限り目につかないのだ、とも思う。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2014-09-08 10:37:26] [修正:2014-09-08 10:37:26] [このレビューのURL]

新学期の朝、食パンくわえて遅刻遅刻〜と走り出した女子高生が曲がり角でイケメンの転校生と衝突!
・・・するはずが、できなかったことで世界の歯車が狂ってしまう、という青春SF。

キャラはほのぼのとしていて、SFではあるがサスペンス色は薄く読みやすい。
ただ、キャラの掘り下げがなかったのと、話にひねりもなかったのでちょっと退屈ではあった。

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[投稿:2014-09-08 10:33:21] [修正:2014-09-08 10:33:21] [このレビューのURL]

ドラム缶に住んでる主人公・春子が町のみんなのお悩み相談に乗ったり乗らなかったりするお話。

春子のセリフがそもそも少なく、キャラ像がはっきりしない。
町の住人を出して群像劇っぽくしたかったのか、それとも春子がお悩みを解決していくのを描きたかったのか、全体の方向性もよく分からず。
打ち切りだったのかも知れないがなんか色々と説明不足。

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[投稿:2014-09-08 10:31:13] [修正:2014-09-08 10:31:13] [このレビューのURL]

最初に断っておくと、自分は作者の自殺を知ったあとにこの作品を手に取った。(というか、自殺報道でこの作者を知った)
未完終了ながら多くの人が「読む価値がある」と評していたので気になったのだ。
そして結果から言うと、読む価値はあった。
ていうか、なんだこれ、めちゃくちゃ面白い。

まず今までに見たことのない題材。
「宗教」と聞くとなんだか怖いイメージがつきまとうがそれは本質を分かっていないがためなのかもしれない。
「みんなのせかいをよりよくするために」という大本は政治となんら変わらない。

その題材が決して出オチではなく、ちゃんと描き切れるだけの設定や考察がある。
学校のクラスというのは社会の縮図だ。その場所でクラスメイトをまとめるために、小さい組織から作り上げていく過程が面白い。
このあたりにはスクールカーストといった裏テーマもあるのかもしれない。

宗教勃興を企む主人公の言動が小4とは思えない…というのも分かるが、
宗教というものを無邪気に信じ、かつクラスのなかに上下関係が存在する、となるとたしかに年齢の設定が難しいよな。

・「宗教は必要か」という根本的な論争
・既存の宗教との共存(親が新宗教団体に入信している児童)
・異端の発生(宗派の分裂)
・教団の暴走(遠足中のバスジャック)
・生徒による教師の性的支配
などなど、2巻に収録されている今後のプロットを見る限り、このまま続けていればマンガ史に残る怪作になったのではないか。
なんにしても自殺はダメでしょ。残念としか言いようがない。

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[投稿:2014-03-02 23:04:26] [修正:2014-03-03 00:17:11] [このレビューのURL]

女子高生三人組の日常モノ。
ボケとツッコミが結構はっきりしているので、いわゆる「きらら系」のグダグダ日常モノとは一線を画すのかな。(本作は四コマではないので比べる対象が違うかも?)
ただ、ボケとツッコミがはっきりしてるから面白いというわけではなくて…
基本的にバカキャラのバカ言動に頼っていて、ネタの振り幅がないといえばいいのかな…

ここまで「女子高生」「日常」の設定に忠実なのって意外と珍しい気がする。
登場人物は三人だけで、突飛なキャラもなければニッチな会話もない。
そこが長所でもあり、短所でもあるのだろう。

でも帯はちょっと豪華過ぎかなー。
中村明日美子、沙村広明、鶴田謙二の大絶賛(?)コメント付きなんだけど、この帯が表紙の半分以上を占めている。
これに騙された人は多そう。

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[投稿:2014-03-02 22:58:06] [修正:2014-03-02 23:01:13] [このレビューのURL]

「不安の種」の作者の最新作。
「不安の種」はちょっと読んでみた限りではあまり怖くなかった。
で、今作を読んでみた。
あれ?これ怖くね…?

一話は4ページから10ページくらいの連作。
田舎の民間伝承「おぐしさま」についてオムニバス形式で語られていく。
必ずしも時系列に沿わないあたり、構成がうまい。
毎回怖いオチをつけてくるわけではなく緩急があるので、
ページをめくるたびにくるのか、こないのかでハラハラする。
2巻以降、話をどう展開し、まとめていくのか期待。

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[投稿:2014-03-02 23:00:12] [修正:2014-03-02 23:00:12] [このレビューのURL]

「点子はとりわけ駆け上がるのが得意だった」という独白から始まる表題作がお気に入り。

「珍奇・奇天烈 絶滅危惧種 僕の点子」
「僕がなんでも教えてやるさ カナをふろう 辞書をひこうーー」
「あたしのこれまでのボーイフレンド みんなテールランプ派だったの」
「あたしヘッドライトのほうが好き」
「そいで あなたのこたえ聞いて あたしあなたしかいないと思ったわ」

セリフがいちいちツボなんだよなあ。

ドラマみたいな展開に憧れる、独りよがりで愛おしい女の子が頭のなかで思い描いたような、そんなお話たちだ。
売野機子はその絵柄やキャラ造形から、"古き良き少女マンガ"として語られることが多いようだが80〜90年代の少女マンガというものに触れていない私からすると新鮮に感じる。
これってある種、普遍的だっていうことなのではないかな。
作風を古く似せてあるのに(わざわざ似せたわけではないかもしれないが)今の時代においても受け入れられる。
作者の絶妙な感性がなければ不可能なことだ。

収録されている短編には、百合やBL風味、SFっぽかったりするお話も。
本の装丁ひとつをとっても恐ろしいほどかわいい。
抱きしめたくなるような一作。

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[投稿:2013-08-31 01:06:40] [修正:2013-08-31 01:08:34] [このレビューのURL]

幻の島を目指す海洋ロマン、古い家屋、飛行機。
宮崎駿が好きそうだよな。(いや実はジブリそんなに知らないけど…)
主人公の田舎臭さにもジブリっぽさがある、ように思うけど。(見当違いだったらごめんなさい)

相変わらずの画力で、読んでいるとなにもかも忘れて作品世界にトリップしている気分になる。
島の街並み、メカの細部、雲に映る飛行機の影、一コマ一コマに見入ってしまう。
そしてストーリーは続きが気になる王道展開。

こっからはちょっと批判…というか文句。
冒頭の数ページは雑誌掲載時カラーページだったのだろうが、ただでさえ寡作の鶴田氏なのだからそこは惜しまないで単行本でもカラーで再現してほしい。

あとオビに「何度でも、瑞々しい。」っていうアオリが入ってるんだけど…
何度でも、っていうのがちょっと皮肉っぽくて笑ってしまったw
アフタヌーンでちょこちょこ続きを描いていたが単行本として出るかは甚だ怪しい。
もう鶴田謙二は設定だけ変えて新しい女の子を描きまくればいいのでは?とさえ思ってしまう。
…いや、ダメか。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-08-31 01:04:51] [修正:2013-08-31 01:04:51] [このレビューのURL]

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