「頭突き串の寿司」さんのページ

総レビュー数: 99レビュー(全て表示) 最終投稿: 2011年09月14日

日常のなかで生まれる「滑稽」を描くのは難しい。
ていうかわざわざ描いてしまうこと自体、無粋なのでは、とも思うのだが。

しかし高浜寛。面白い。
にじむようなタッチで描かれた老人たちの一編からはまさに人生を生き抜いてきた者の悲哀が感じられる。哀しくて、馬鹿馬鹿しい。これこそマンガで描く意味だと思う。

たしか新装版(A5版)のあとがきに書いてあったことだが、作者はどうやら鬱症状になりやすい方らしく、自殺未遂の末に何度も入退院を繰り返す身らしい。
文字で読んだ作者の生き様は滑稽そのもので、妙に納得(というのも変だが)してしまった覚えがある。

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[投稿:2013-07-29 00:50:04] [修正:2013-07-31 02:40:04] [このレビューのURL]

6点 GANTZ

引き伸ばしているうちに伏線はぬるっと回収され、それに見合うカタルシスを得られるでもなく完結。
最終回はすでに酷評を受けまくっている…。
作者がテキトーな性格ゆえ、多少予想はできたはずだがいくらなんでもこれは…
結末を最重視するわけではない。
が、特にGANTZの場合は最終章入ってからメディアミックスが展開され、そのタイミングで新規の読者も増えたはず。
そういう読者にはほんと気の毒としか思えない。

ミラクルジャンプあたりでスピンオフとか、あってもおかしくないよな。
別に期待はしてないけど。

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[投稿:2011-09-21 17:55:27] [修正:2013-07-29 00:56:21] [このレビューのURL]

5点 BABEL

情報が多く、密度が高い。
主人公だけが持つ力、謎の組織など物語に引き込む要素を散りばめつつ、
世界観はデジタルなんだけど本質のテーマはアナログな"本"そのものだったり。
絵にも見られるように、感覚で描いていってるような印象も受ける。
絵も話も親切ではないので、ところどころ分かりにくかったりするのは好き嫌いありそう。

作者としては本腰入れて描きあげたい一作だと思うのでじっくり追っていきたい。

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[投稿:2013-07-29 00:46:43] [修正:2013-07-29 00:46:43] [このレビューのURL]

ある日、美容整形へ行った女はホクロをレーザーで除去するはずがホクロからレーザーが出るように手術されてしまう。
女から発射されるレーザーにより街は壊滅状態。
彼女を捕らえるべく集まってくる機動隊。彼女を守ろうとする夫との逃避行。
という、なんか書いててもよく分からないがこれがすべて。

「ホクロからレーザーが出る」というひとつのジョークを武器に一冊見事に描き切った怪作。
これがデビュー作とは…まあ…うん…。
話は主人公とその夫という2人に焦点を当て、一応なぜホクロからレーザーが出るようになったかの説明もあるが、ほぼ意味ナシ。
やってることはギャグなのに登場人物たちはいたってシリアスだから読んでる側としては終始当惑しっぱなし。

"全力でバカをやる系"が好きな人にはオススメしたい。

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[投稿:2013-07-01 00:10:35] [修正:2013-07-01 00:10:35] [このレビューのURL]