「頭突き串の寿司」さんのページ

総レビュー数: 99レビュー(全て表示) 最終投稿: 2011年09月14日

百合ものではあるのだけど、女子2人の間に男キャラが絡んできてちょっと変わった三角関係へと展開していく。

なんといってもキャラの清々しさが良い。
主人公のあかり(2巻表紙)はユキを好きになったことでそれまでの女子グループからは外れていくのだけどその決別には迷いがない。それはユキへの素直な気持ちの表れでもある。
男キャラの凛太郎は天真爛漫な性格で、あかりに好意を伝えまくる。ときにウザがられようとも彼の思いも変わることはない。
ユキ(1巻表紙)はクールで何を考えているか分からない「浮き世を超越した存在」。でも時おり見せる笑顔は心からのものなんだと思う。

高校3年生である3人がそれぞれ自分の進路を考えていくなかで、ベタな青春ストーリーとしての面がさらによく見えてくるはず。

作者の月子先生は新人ながら現在連載を4本持っていて今年売れそうな漫画家だと思うので注目していきたいです。

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[投稿:2013-03-18 17:25:30] [修正:2013-03-18 17:25:30] [このレビューのURL]

宇宙エレベーターを物語の中心に据え、それに関わる人々のストーリーをオムニバス形式で描く。
登場人物やストーリーはどこかでつながっていて、全10話で綺麗に完結している。

一通り読んでも人物関係や時系列がちょっとスッキリしない。
この解りにくさは連作タイプのマンガでは致命的かな。

宇宙的スケールとラブストーリーはうまく組合わさっているので、一話ごとなら楽しめると思う。

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[投稿:2013-03-18 17:22:43] [修正:2013-03-18 17:22:43] [このレビューのURL]

ミスリードがうまく決まった1話目と2話目は確かに完成度が高いと思う。

ただ、これが「泣ける」という触れ込みで話題になったのはどうなんだろう…
これに限ったことではないけど、感動できる作品と聞いて、読んでみて、実際の感動はそこそこに、「やっぱり感動できたね」と言って話題になることは多い。(小説にしても映画にしても)
泣ければそれで満足なのか、泣ける作品が良い作品なのか。
ONE PIECEなんかよりこういうほうがよっぽど感動の押し売りなんじゃないのかな。
裏表紙にもしっかり"泣ける"と書かれているし。


まあ裏表紙なんかは編集者の仕事かもしれないし、これはプロモーションの問題でもあるので
作品について、何も知らずに読めばこの点数が妥当かなと。
短編で使えるテクニックを封じて描かれる初長編作(連載中?)に注目が集まってしまう。

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[投稿:2013-03-18 17:21:32] [修正:2013-03-18 17:21:32] [このレビューのURL]

主人公は"ねこみみろぼっと"なる幼女。
見た目は限りなくヒトの女の子に近く、某ネコ型ロボットとは違い人間にお世話をされる存在です。
彼女とお世話係になった少年とのノスタルジックな物語。

秋田書店に連れてこられた成人誌作家シリーズ。
といっても、掲載誌の「チャンピオンREDいちご」は少年誌でありながら
ロリ指向・性描写アリ・一部で有害図書に指定されるぐらいなのでw
このマンガに関しても"一般向けマンガ"とは言い切れないような…

でもこの作家の魅力はエロ描写ではなく、絵の描き込みにあるのだということは分かる。
ヒトやモノというよりは風景の描写が素晴らしい。
コンクリートの質感や雨上がりの湿っぽさが紙面から伝わってくる。
こういうマンガを読むたびに手描きの良さだなーと思う。
幼女の裸が気にならなければどうぞ。

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[投稿:2013-03-18 17:18:52] [修正:2013-03-18 17:18:52] [このレビューのURL]

何億年と地球生命の歴史を記憶してきたエマノン
その記憶のなかで最も'記憶に残るもの'
それはやはり人とのつながりなのだろう。

30億年の脈々と続いてきた一連の線上で重なったひとつの点
それはエマノンにとっては刹那だが青年にとっては忘れられない出会い

名前は記号でしかないと話し、
何一つ忘れることができないと煩い、
自分の存在意義を探し続ける。
そんな孤独なエマノンはどんなときも人とつながっていたはずである。

鶴田謙二氏の絵。
今ではあまり聞かない「フーテン娘」と呼ばれるエマノンを魅力的に描き
当時(60年代?)の味を感じさせるフェリー
そしてメインシーンとなる食堂での、曇ったガラスを手で拭く描写には思わず見とれた。

無機質なものではない、温かさを感じるSF。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-11-20 23:37:22] [修正:2013-03-18 17:17:22] [このレビューのURL]

中二バトルロワイヤルマンガでセカイ系入っててパッと見は頭脳戦。
とこれだけでレビューした気になれる中身の薄いような感じですが…

最初は泣きすぎな雪輝にちょっと苛立ったり
でも途中からこのマンガの楽しみ方が分かってくるから大丈夫。

設定とか
ギャグパートなのかなんなのか分からない展開とか
ツッコミ所が結構ある。
そしてテンポよく進むので取りこぼしも多い(作者談)
ということで外伝も出ていてそこで補完されている。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-12-27 22:08:07] [修正:2013-03-18 17:14:44] [このレビューのURL]

主人公は自動車工場に勤める若い女性整備士。彼女は夜中になるたび幻聴に悩まされている。
一方で一人の心臓病患者の老人にも同じような現象が現れていた。
ある夜この何の接点もなかった二人は脳内で会話ができるようになる。
しかし繋がったのは脳内だけではなかった。
片方の心臓の鼓動が高まるともう一人の心臓も同調してしまうのだ。
二人は病を抱えた心臓を共有することになる。

処方箋を模したオビに目を引かれる。(オビ文より抜粋)
「現代の漫画はマニア化が進み出版点数が多く何を読んでいいか分かりにくくなっています。
 そのためランキングや話題性といった指標ばかり頼りがちになり
 未知の傑作や自分だけの名作と出会いづらくなっています。
 漫画へのワクワク感を取り戻していただけるよう誘爆発作をお役立てください。」
煽りすぎな文章に見事に当てはまっていたので読んでみよう! と思い。

確かに荒唐無稽な設定ではあるけれど
引き込まれるようなストーリー展開にはこっちまで心臓がバクバクしてしまう。

絵柄は劇画調であまり好きではないが緊迫するストーリーには合っている。

そして物語の緊迫感をいい意味でぶち壊す巻末のオマケマンガも笑えた。
本人も言っているように、
よく新人女性作家がスプラッタ死体やシリアルキラーの出てくる内容を描けたものだな…

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[投稿:2012-01-19 20:48:27] [修正:2013-03-18 17:12:41] [このレビューのURL]

8点 魔女

ひたすら感覚で読むマンガ。
作者の魂とかなんかそういうものがひしひしと伝わってくるのを感じる。
圧倒的な筆致で描かれるのは魔を潜ませる女性という生き物
女性が持つ力というのはとても大きく、なんだか"生の源"的なものがあるのだと思う。
女性が魔の力を持っているということ
おそらくそこに意味があるのだろう。

「世界には光や熱だけではなく臭いもある。味も、音もある。 重さも、湿度も……」
このセリフはまさに作品自体を表している。
マンガからは視覚で視える以上のものを感じることもあると。
だから読む側としても「その全てを、あるがまま感じるために」裸でなければならない。
「視る準備はできている?」と語りかけられているように感じる。

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[投稿:2012-03-29 16:56:56] [修正:2013-03-18 17:08:36] [このレビューのURL]

まさにこの世の縮図を描いたような。

ギャンブルは緊迫感に満ちていて
セリフには深みがあって。

ざわざわした妙なテンションや独特の絵柄もクセになる。

「人は仮になど生きていないし仮に死ぬこともできぬ」
名言だ…

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-03-29 17:48:56] [修正:2013-03-18 17:04:33] [このレビューのURL]

飛び方を忘れたペコ
ヒーローを見失ったスマイル
才能に悩むアクマ
勝ちを宿命付けられたドラゴン
報われないチャイナ
それぞれの心理が見事に伝わってくる。

チームスポーツの選手には分からないような個人スポーツとしての心理だ。

松本大洋の絵は独特。
普段は黒塗りの目がアップになるときとか鳥肌が立ってしまう。
試合のときのコマ割りや効果線、影の付け方だったり擬音にいたるまで
演出もすごい。
流れるようなコマの運びは映像を見ているよう。

ここに書くことじゃないけど、映画では窪塚洋介の演技がハマっていて
ペコの顔や特徴あるセリフもマッチしていた。
マンガ原作でも成功した作品のひとつだと思う。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-03-29 18:34:32] [修正:2013-03-18 17:04:08] [このレビューのURL]

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