「頭突き串の寿司」さんのページ

総レビュー数: 99レビュー(全て表示) 最終投稿: 2011年09月14日

ソ連を模した架空の国・アゲゾコ大公国の兵站軍を舞台にした物語。
主人公はデスクワークが得意な女性少尉で、「責任問題です!」が口癖のお硬いお役所人間。

前線では戦わず、物資の輸送や補給などの後方支援が任務の兵站軍を主役に据えたところに惹かれた。
コロコロしたかわいらしい絵柄も好み。

作者・速水螺旋人氏の"魂の祖国"であるロシア(ソ連)を舞台としながら、一見マニアックに見える兵站の仕事もコメディチックに描かれていて読みやすい。
しかし読み終わったところで「ふーんこういうのが好きなのね」という感想しか出てこない。
ミリオタ読者の支持は得られるかもしれないが、ミリオタへの入り口にはなりにくいといった感じ。

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[投稿:2013-08-31 01:03:24] [修正:2013-08-31 01:03:24] [このレビューのURL]

日常のなかで生まれる「滑稽」を描くのは難しい。
ていうかわざわざ描いてしまうこと自体、無粋なのでは、とも思うのだが。

しかし高浜寛。面白い。
にじむようなタッチで描かれた老人たちの一編からはまさに人生を生き抜いてきた者の悲哀が感じられる。哀しくて、馬鹿馬鹿しい。これこそマンガで描く意味だと思う。

たしか新装版(A5版)のあとがきに書いてあったことだが、作者はどうやら鬱症状になりやすい方らしく、自殺未遂の末に何度も入退院を繰り返す身らしい。
文字で読んだ作者の生き様は滑稽そのもので、妙に納得(というのも変だが)してしまった覚えがある。

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[投稿:2013-07-29 00:50:04] [修正:2013-07-31 02:40:04] [このレビューのURL]

6点 GANTZ

引き伸ばしているうちに伏線はぬるっと回収され、それに見合うカタルシスを得られるでもなく完結。
最終回はすでに酷評を受けまくっている…。
作者がテキトーな性格ゆえ、多少予想はできたはずだがいくらなんでもこれは…
結末を最重視するわけではない。
が、特にGANTZの場合は最終章入ってからメディアミックスが展開され、そのタイミングで新規の読者も増えたはず。
そういう読者にはほんと気の毒としか思えない。

ミラクルジャンプあたりでスピンオフとか、あってもおかしくないよな。
別に期待はしてないけど。

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[投稿:2011-09-21 17:55:27] [修正:2013-07-29 00:56:21] [このレビューのURL]

5点 BABEL

情報が多く、密度が高い。
主人公だけが持つ力、謎の組織など物語に引き込む要素を散りばめつつ、
世界観はデジタルなんだけど本質のテーマはアナログな"本"そのものだったり。
絵にも見られるように、感覚で描いていってるような印象も受ける。
絵も話も親切ではないので、ところどころ分かりにくかったりするのは好き嫌いありそう。

作者としては本腰入れて描きあげたい一作だと思うのでじっくり追っていきたい。

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[投稿:2013-07-29 00:46:43] [修正:2013-07-29 00:46:43] [このレビューのURL]

ある日、美容整形へ行った女はホクロをレーザーで除去するはずがホクロからレーザーが出るように手術されてしまう。
女から発射されるレーザーにより街は壊滅状態。
彼女を捕らえるべく集まってくる機動隊。彼女を守ろうとする夫との逃避行。
という、なんか書いててもよく分からないがこれがすべて。

「ホクロからレーザーが出る」というひとつのジョークを武器に一冊見事に描き切った怪作。
これがデビュー作とは…まあ…うん…。
話は主人公とその夫という2人に焦点を当て、一応なぜホクロからレーザーが出るようになったかの説明もあるが、ほぼ意味ナシ。
やってることはギャグなのに登場人物たちはいたってシリアスだから読んでる側としては終始当惑しっぱなし。

"全力でバカをやる系"が好きな人にはオススメしたい。

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[投稿:2013-07-01 00:10:35] [修正:2013-07-01 00:10:35] [このレビューのURL]

3点 幼軍隊

エリート育成のために創設された「幼軍」とその教官となった女性下士官とのディスコミュニケーションを描いたショートギャグマンガ。

幼"軍隊"と銘打ってはいるが実質はただの幼稚園。
巨乳の女教官、ロリコンの司令などキャラはわかりやすいが、ギャグがつまらない。
加えて毎ページ欄外には、担当編集によるアオリ?のようなコメントが書かれていて、これもかなり寒い。
単行本にまで付ける必要があったのか、疑問。

なにも考えずに読める作品ではあるのかも。

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[投稿:2013-06-30 23:51:49] [修正:2013-06-30 23:51:49] [このレビューのURL]

これもまた「好きなもん描いてんなー」という印象。
楽しめるのは表題作くらいかなー。
それ単体だとちょっと"滑稽"に見えるミラーボールという小道具がドラマを作り出す。
やっぱりヤマシタトモコの描くあのバカでくだらないお話は大好物だ。
でも逆にいうとそれだけ読めればいいや、って感じ。

他にあげるとすれば「エボニー・オリーブ」のグータンヌーボさがすごい。(ちゃんと見たことなんてないけど)
軽妙な会話もまたこの作家の魅力で、こちらは見てるだけでも楽しい。

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[投稿:2013-05-11 23:18:42] [修正:2013-05-11 23:18:42] [このレビューのURL]

5点 HER

「女子はなにゆえかくも面倒で恐ろしくて、かわいいのでしょうか。というお話。」(作者談)
まあ要するに作者の「女の子好き」が詰まった作品だと言える。

ヤマシタトモコは心理描写の上手さが評価されているようだけど
登場人物は女性ばかりなのでそこらへんは共感できないし感情移入もできない。
終始「ふーん」だとか「へー」だとか、冷めた感じで読めてしまった。

最後のCASE6では男目線が入ってくるんだけど男性読者だったらやはり高子さん(のキャラ)を好きになるんじゃないでしょうか。
ていうか私はそうでした。

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[投稿:2013-05-11 23:13:45] [修正:2013-05-11 23:13:45] [このレビューのURL]

緻密な描き込みで独特の雰囲気を放つムライ先生の初作品集。

表紙にあるような動物、植物、はたまた電球(!)の擬人化や
細い線で神経質にまで描き込まれた画面からは怪しい雰囲気がプンプン。

こどもを主人公にした話が多く、同じ目線で読んでいくと
一見アングラでガロ風な味わいも深い世界に不安を覚える。
と同時に度々出てくるユーモラスでかわいい鳥のキャラからは温かさを感じたり。
なんとも不思議でキワモノだがポップな面も持ち合わせているので間口は広そう。

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[投稿:2013-04-30 23:55:14] [修正:2013-05-01 00:03:22] [このレビューのURL]

『「妻の時間割」って新鮮な語感ね』

究極の「※イケメンに限る」マンガ。
どうしてあそこから結婚に発展するのかw
というぶっ飛び具合もなぜか許してしまえる。

全体を通して「イケメンの裸族と同居」という
ひとつの大きなボケに対してのツッコミの種類で笑わせてくる。
秀逸な言い回し、長セリフには抱腹絶倒。
こういうツッコミのクドさからは「銀魂」を思い出してしまうが、
そこはやはり女性作家、「銀魂」よりは品がある……ナイ。


もう一編の「3322」に関しては
ほんとになんで裸マンガと同時収録してしまったかなと。

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[投稿:2013-04-30 23:57:16] [修正:2013-04-30 23:57:16] [このレビューのURL]