「はげおやびん」さんのページ

総レビュー数: 13レビュー(全て表示) 最終投稿: 2012年03月25日

文学と漫画って相容れないものだと思うのだが、作者は唯一文学を表現できる漫画家だと自分では思っている

既視感や白昼夢のような言葉では言い表せない、ちょっと一本道を外れると作者の世界があるんじゃないかという少し背筋が寒くなるような感覚の世界に引き込まれるのがたまらなくて、20歳くらいの頃にこの作者の作品を買いあさった覚えがある

今思えば青臭い青年文学病みたいなものだったんですけどね

そんな作者の最高傑作だと思っているのがこの「あさってDANCE」という作品です
話の内容は突拍子もなくどたばたコメディーですが人間の感情や本質をうまく表現してあると思います

まあ当時目的もなくふらふらしてた自分には
好きなことやって、きれーなおねーちゃんとヤリまくって、大金が手に入ってそんな人生送りてーなーくらいにしか思ってなかったですけどね

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[投稿:2017-08-10 05:25:46] [修正:2017-08-10 05:25:46] [このレビューのURL]

9点 自殺島

サバイバル漫画が好きな自分としては久々のヒット作だと最初は思っていた
しかし読み進めるうちにけっこうきつい漫画だということに気が付いた

サバイバルの部分や主人公の能力などは、かなりご都合主義の部分がある
そんなに上手くいかないだろうと思うが、そこはあまり重要ではない

この作品の肝は、社会性、人間性について
人間が集まるとそこには必ず社会が生まれる。その中でどう生きるか、どう関わるかそれがこの作品のテーマだと思う

この島では倫理や法というものは意味がない、理不尽だろうが非人道的だろうが生きていくことが重要なのだ

そう生きていくことでさえ正義ではない

何せ、死ぬことも自由だから。。。

きつい漫画だと最初に書いたのは、自分がこの状況に置かれたときいったいどうするだろうかと考えることだ

最初に飛び降りちゃう?
みんなと協力して自分の特技を活かして生き残る?
一人で自活する?
絶対の力をもって社会に君臨する?
食料と快楽を提供してもらってひたすら働き蜂になる?

働き蜂を選択しちゃうだろうなと考えてしまうなにも持たない自分の心にはぐさぐさ突き刺さる

無人島に行ってのんびりしてーなぁとか簡単に言えなくなる漫画ですね

完結したら10点でもいいかも

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[投稿:2015-06-20 14:27:57] [修正:2015-06-20 14:29:58] [このレビューのURL]

不思議な作品です

まず感じたのは独特な空気感

水分と風と温度と。。。うまく言えないが作品に流れるちょっとゆったりとした時間に触れる感覚がとても心地いい

将棋云々とかストーリーとかそんなことよりもとにかくその世界に触れていたい、こんな気持ちにさせられた漫画は初めてでした

主人公は不幸で孤独な生い立ちですがだからと言って悲惨な状況かというとそうではなくて
その状況を乗り越えようと自分なりに努力しているし
それを見守る周りの人たちがとても温かく彼はみんなから愛されている

この作品の登場人物は全員いい人ばかりでしかも強い意志を持った人間ばかりです
人の生きる力強さを感じるところが好きなのかもしれません

10点にしたいところですがまだ完結してないので9点で

あと二海堂がこの作品からいなくなることだけは止めて欲しい

絶対、号泣するから。。。

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[投稿:2012-03-25 19:03:35] [修正:2012-03-25 20:01:42] [このレビューのURL]