「hydir7」さんのページ

総レビュー数: 7レビュー(全て表示) 最終投稿: 2013年06月17日

8点 ONE PIECE

・友情とか愛情とかこっぱずかしい人
・漫画に現実的な描写を求める人
・そもそも漫画が苦手な人

以上の人にはオススメしない。
人気だからこそ叩かれ気味な作品という印象。

正直、初見の人へのハードルが上がりすぎている。
漫画全般がそうですが、読み手を選ばない作品なんて
存在しないということをお忘れなく。

少年漫画として見たら間違いなく面白い。

「海賊王になる」というフレーズを始め、
その世界感であったり大筋のストーリー展開が
連載当初からあらかじめ決められているにも関わらず、
連載していく中でそのブレが少ない。

これがこの作品の素晴らしいところである。

週刊連載で面白くしなければならない=内容が薄い
を巧く回避しつつ1巻からの作品色を継続し続ける。

少年漫画でこれを成功させてる数少ない作品といえる。

アニメ映えしない内容なのが少年漫画として惜しい点。
30分で区切るには複雑すぎる内容と独特な画風による作画崩壊が痛い。

独特な画風、、と述べたが、作者の画力については
連載当初から安定している。

よくある、1巻を読み返すと悲惨…なんてことにはならない。

ただし、70巻もやっていれば絵柄に変化はでる。
描き込み度が40%(連載当初)から80%(現在)になったぐらいの印象。

私の好みでいえば、
描き込みが少ない連載当初のほうが単純に読みやすいから好きである。

逆にカラーページは描き込み度が増すことで一つ上のレベルに到達した感がある。


冒頭で「叩かれ気味」と表現したが
少年向け作品に興味がない人にまで
当作品を読ませる風潮に至ったこと自体
この作品を評価するのに十分すぎる事実である。

なんにしろ続きを楽しみにしてますので
作者にはこれからも是非がんばってほしいです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-07-22 18:06:41] [修正:2013-07-22 18:06:41] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

当作品のように現実を扱う作品には「画力」と「マンガでやる意味」が
不可欠だと思っている。

まず、画力について。
申し分ない。
囲碁を扱う以上、バトルマンガと違い
どうしても「静」を描写しなければならない。
それは、少年漫画としてはリスキーであるとも言えるが

表情の描写や、空気感、時に囲碁打ってるんだよねコレ?とおもうような
迫力描写も織り交ぜながら見事に描き切ったなと。

退屈しないシーン作りには結構苦労されたのではないでしょうか。

そして、「マンガでやる意味」について。
ただ囲碁をやって主人公が強くなって最後優勝して終わるだけでは
「囲碁」という異色な題材をマンガに使う意味がない。

この作品は根底にある「設定」が全て。
現代の囲碁界最強騎士と過去の最強騎士が戦ったらどうなる?
こんなだれもができる震えるような妄想をリアルに描いてこそマンガでやる意味が
あるというもの。

ストーリー冒頭のなんの知識ももってない主人公が
最強クラスの力を手に入れた際の周りの反応や、主人公自身の心情の変化など、
しょっぱなから立派な少年漫画じゃないですか!

「主人公」以外の設定は現存していてもおかしくないほどリアルで、
だからこそ主人公のありえない設定を受け入れらる読者。

リアルな表現力をもつ「画力」と妄想を駆り立てる「設定」。
この点を評価したいです。

一個だけ難をつけるなら、ラストの尻すぼみ展開。
なんかあったのかな?もっと続けてほしかった

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-06-17 15:36:16] [修正:2013-06-17 15:36:16] [このレビューのURL]

感情の表現が非常に巧い、、というより
キャラの感情をゆさぶるようなストーリー展開がうまい。
読者を退屈させない構成が見もの。

人間臭さを作品に臭わせるも、少年漫画としての
一定基準をまもっている感じがなんとも心地よい。

救いようのないダークな世界館に一筋の光を求める。。

この「一筋の光」が終始一貫しているため
最後まで違和感なく読み終えることができた。
適度な巻数も○。

そういう意味で作品の完成度としては非常に高い。
こういうのジャンプではできないんでしょうね?

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-06-17 15:13:01] [修正:2013-06-17 15:13:01] [このレビューのURL]

読んでいて、「なんとなく面白い」が続いている。

王道と個性の狭間をいっているような印象。
シンプルに楽しめるハズの構成に、肉付けがされすぎて
本来の作品のスピード感や世界館に悪影響を及ぼしている。

どちらかと言えば、王道に徹するべき作品内容ではないだろうか。

内容を理解しやすい初期のころが人気があるのは
このせいだと思われる。

画力はバトルマンガとして申し分ないだけに、、
非常に惜しい。

おそらく、大筋の佳境を迎えたラストのシーンは
すごい面白くなりそう。

作品力があるので是非まとめて読みたい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-06-17 15:01:14] [修正:2013-06-17 15:01:14] [このレビューのURL]

7点 トリコ

作者は本当に少年漫画が好きなんだろうな、、と読んでわかるくらい
いろんな王道バトル作品の要素を取り入れた作品。
「世紀末リーダー伝?」のギャグ作品時代から多少バトルを取り入れる
スタイルで徐々に開花し、今作品でシーンの魅せ方がさらに巧くなっている印象。

作者本人が、他の王道マンガに憧れを抱いている点を否定しないので
受け取られ方によっては「二番煎じ」な作品と思われるかもしれない。

しかし、パクりではなく作者の思い通りに「再構築」できている点は大いに評価できると私は思う。

どこから読んでも面白い必要性のある「少年ジャンプ」では
看板作品になるのも容易に理解できる。
個人的にはこういう作品が今現在のジャンプから少なくなってきているのは
悲しい。

画力についてだが、
「ここまでで定着したか」といった感じ。
もうちょっと上手くなるのを期待していたが
この完璧とはいえない描写が個性といえなくもない。

ただ、「モンスターを倒して喰う」という作品題材にしては
生物描写のクオリティが足りないのも事実。
パースはともかく関節や骨の仕組みなどは最低限理解すべきである。
実にもったいない点である。

なにはともあれ今後まだまだ期待できる作品であるのは
間違いない。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-06-17 14:49:12] [修正:2013-06-17 14:49:12] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

展開が読めない作品はいっぱいありますが
ここまでいい意味での期待を裏切ってくれる作品はありません。

作品の世界感のなかで通常ならありえない、ときには残酷きわまりない展開を
平気でぶっこんできます。

それがまかり通る作品力にただ感無量です。
読み手の感情を変に揺さぶられるから、続きが待ち遠しくなる。

こういった奇妙な感覚にさせてくれる私にとっては唯一無二のマンガと言えます。

画力についてですが、
「まじめに書けばもっと上手いだろうに」
といった印象です。

おそらく作者の性格からしても、そんなくそまじめに描いていては
連載を続けること自体不可能なんでしょう。今ですらギリギリなのですから笑

しかし「魅せるシーン」での一枚絵は時に気持ちが悪いくらい
感情がぶつかってきます。背筋がぞっとするような。
この緩急が、、クセになるのかもしれないですね。

ストーリーに関しては、見えない部分での細部のこだわりが感じられ
結果的にそれが当作品の持ち味になっていると思います。

常に薄くて暗い膜が作品を覆っていいるイメージは1巻から続いており
少年漫画としては異色な作品と言えるでしょう。

中毒性はんぱないですよ

ナイスレビュー: 2

[投稿:2013-06-17 14:19:59] [修正:2013-06-17 14:19:59] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

少年漫画王道というものを定義したマンガではないでしょうか。
わかりやすい設定、惜しみないスピードで繰り広げられるストーリー展開、迫力ある構図
などなど、、少年を興奮させる要素が詰まった作品です。

一言でいえば「シンプル」な作品です。

おそらく、現在人気といわれる少年漫画(ワンピースやナルト)にみられる
世界観や物語の背景を比較的しっかりと定義してから連載されているような作品と比べると
内容が薄く、荒削りなイメージを持つ読者も多いはずです。
よってこちらサイトでの評価というところでいけば「8」が妥当でしょうか。

ただ連載当時、作者自身も分かっていなかったとされる荒いストーリー展開だからこそ
読者側も何も考えずに、過去の伏線を見返すことなくただシンプルに楽しめる作品となったの
だと思います。このシンプルさこそこの作品の持つ最大の色でしょう。
当作品17巻以降で顕著にみられるようになったこの特徴は、読者に受け入れられると、そのスタイルを
定着させ、その後の少年漫画にも多大なる影響を与えているように感じます。

構図について冒頭に触れましたが、作者の画力について。
メカやデフォルメに定評がある作者ですが
この作品に関して特筆すべきは戦闘シーンの描写でしょう。

勢い有るシーンはその通り「勢い」でペンを走らせているなと感じるような
いい意味での荒さが伝わってきます。
トーンを使わないスタイルは前作に拍車がかかり
それだけに白黒だけで見せるページの画面構成も後半になるにつれ精度が
上がっていきます。

とくに擬音のバランス・斜線の描画を「計算」ではなく
「感覚」でやっているイメージを受けます。
その自然な描画がシンプルなストーリー構成に
見事にハマり雑味なくダイレクトに興奮が伝わってくるのです。

これが「マンガとして完成された絵」のひとつの形なんでしょう。

以上長くなりましたが、
この作品は「シンプル」だからこそ、時代を超えて愛されているんでしょうね

ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-06-17 13:50:54] [修正:2013-06-17 13:50:54] [このレビューのURL]